ボーナスはどこに預ける!?脱普通預金のススメ【2010年 第6回】

【2010年 第6回 】ボーナスはどこに預ける!?脱普通預金のススメ 女性の投資

鈴木 暁子⇒ プロフィール

以外と多い、ボーナスを普通預金に残したままの人

一生懸命仕事をしていただいたボーナス。生活費へ充当する通常の給与以外にまとまった金額が支給されますので、一部は旅行や自分へのごほうびに使ったりする人も多いでしょう。残った分はしっかり貯蓄していると思いますが、意外と多いのは「残りはそれほどないから運用できる額じゃない」「今どきどれに預けてもたいして変わらないから」「株式投資や投資信託は怖いから」と普通預金に残したままの人。う~ん、ちょっと誤解をしているようですね。

まず、資産運用は50万円、100万円という金額でないとできないものではありません。1000円からでも可能です。また、株式投資や投資信託は、資産運用の方法のなかでもかなりハードルが高い商品です。何も最初からこのレベルに挑戦する必要はありません。もっとハードルを下げて、ストレスのない運用から始めてみましょう。今回は“脱普通預金”に適した金融商品をご紹介しましょう。

<ネット定期預金>

窓口やATMから預ける定期預金より、ちょっぴり金利がオトクです。

 

 

 

以前は“ネット専業銀行”がそれにあたりましたが、現在はみずほ銀行でも“インターネット支店”というように、窓口や通帳を持たないネット専業支店もあります。ただし金利は未来永劫保証されたものではありません。選択のポイントは今現在の金利水準だけでなく、振り込み手数料(むしろこちらのほうがオトク度としては大きいかもしれませんが)や、外貨預金、投資信託買い付けなど、今後の投資スタイルの変化にも対応できそうなさまざまなサービスがあるか比較検討することです。

<MRF・MMF>

MRFは「マネー・リザーブド・ファンド」といって、証券会社が扱っている投資信託です。銀行の総合口座にあたるものが、証券会社では証券総合口座といいますが、この証券総合口座を開きMRFの申し込みをすると、預かり金となっている資金をMRFで運用してくれるのです。

「投資信託というと危険では?」と思うかもしれませんね。確かに投資信託ですから預貯金と違い、金利の約束も元本の保証もしていませんが(MRFは投資信託なので、金利ではなく実績分配となる)、実はこのMRFが運用の対象としているのは、元本確定型の短期金融商品や短期の債券など、限りなく安全性の高い金融商品です。したがって元本が守られる確率も非常に高く、利回りも定期預金と比較しても高めの水準を維持しています。

 

 

また定期預金ですと満期まで保有していないと定期預金金利が適用されませんが、MRFであれば1円以上1円単位で、かついつでも引き出し可能なため換金性も優れています。使い勝手としては普通預金の感覚でしょう。

またMMFはマネー・マネージメント・ファンドといって、こちらも証券会社で扱っている投資信託です。MRF同様、あくまで実績分配で元本の保証もしていませんが、MMFも安全性の高い公社債や短期金融商品で運用し、高い安全性と安定した収益を実現しています。ただしMMFは買い付けから1ヶ月だけは換金できませんので、その点は注意してください。ちなみにMMFは午前中までに買い付ければその日の分配金もつきますよ!

 

 

今回は、まずは貯蓄から投資への第一歩として挑戦していくのに適していると思う商品をご紹介しました。特に証券会社は「行くと、何かを売られそうだからいやだ」という理由で、口座開設すら躊躇する人が多いのですが、今後のコラムでご紹介していく、比較的安全性の高い商品から、株式や投資信託などハードルの高い商品まで、証券会社で扱う商品を買い付けるには、証券総合口座を持っていることが前提です。また極めて安全性が高く、しかし普通預金とはしくみが違う商品を持つことで、商品知識も広がります。

ゆっくりじっくり自分のペースでかまいません。でもこのコラムを通じて、少しずつ勇気を持って知らないことを知る努力も一緒にしていきましょう!

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