【2010年 第8回 】こういう商品もあるんです 女性の投資
鈴木 暁子⇒ プロフィール
資産運用の視点を変える
今の時代、資産運用をする際に安全性を重視すると、極端に低金利。そうかといってまだまだ波風の多い市場で高いリターンを目指そうと思ったら、リターン以上のリスクを負わなくてはならないケースも少なくありません。「じゃあ安全性が高くてオトクな商品は無いの!?」と嘆くのは禁物。一般的に資産運用というと「お金」を増やすことを目指しますが視点を変えることで、「お金」ではありませんが同様の価値を生み出す商品もあります。
デパート商品券や旅行券の積立
「行きつけのデパートがある」、「定期的に旅行に行く」というような人であれば、デパート商品券や旅行券の積立をするという手はいかがでしょう。これらは1年(12回分)積み立てると1年後には13回分の商品券として戻ってきたり、ボーナス分上乗せされた旅行券として戻ってくる、といったしくみです。いわゆる“現金”ではありませんが、そのデパートで買い物をする、その旅行会社に旅行を申し込むというのであれば、何もしないよりオトクです。
以前は積立の上乗せ分ももっと大きかったようですが、このご時勢でオトク度はダウン。とはいうものの、デパート商品券であれば今でも12ヶ月積み立てて13ヶ月分戻るところが多いですし、旅行積立の利回りも(大手旅行社を見たところ)年利1.5%程度のサービス。
1年ものの定期預金に預けておいてもこれだけの利息はつきません。航空会社の商品券であれば、2%以上の利回りのようです。飛行機のチケット以外にもパックツアー、提携ホテル、レンタカーなどにも利用できるので、用途や使い勝手を比べて使い分けるとよいでしょう。
目的がはっきりしているのであれば、このように預貯金として準備しなくても、商品券という形でちょっとオトクに希望を実現できるわけです。
注意点も
ただし注意しなければいけないことも。商品券、旅行券積立の場合は、「このデパートで」、「この旅行社で」というように使える先が限られます。(当然といえば当然ですが)
したがって、買いたいものもないのに積み立てるのは本末転倒。逆に預貯金であれば用途はオールマイティで、使い勝手はもっとも良いのですから。
また最近はデパートの経営統合も増えています。この場合は相互利用ができるようになり、結果的に使い勝手が良くなることもありますが、逆に倒産した場合などは使えなくなるということもあるわけです。
自分のライフスタイルに合うかどうかを考え、オトク度、使い勝手トータルで利用を検討することがポイントです。
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