【 2010年 第 7 回 】子育てママの街情報 文京区
中村 真佐子(ナカムラ マサコ)⇒プロフィール
文京区は、23区のほぼ中央に位置し、山手線の円の中にあります。
東京の中心地でありながら、区内ほとんどが住宅街です。区内にはJRの駅が1つもないことから繁華街がとても少なく、学校や医療機関が多いことから子育て世代に人気があります。今回は、子育てしやすい街ランキングでも常に上位にある文京区をみていきます。
文京区の概要
人口は約19万人。面積は11.31平方kmです。
皇居の北側に位置し、俗にいう「山の手」の一角となります。
鉄道は区内にJR線の駅はなく、地下鉄が6路線走っています。
区内の地下鉄の駅数は23駅に上ります。
JR線の駅が区内にないと言っても、中央線の飯田橋~お茶の水間は至近で利用可能です。
文京区は、「文の京(みやこ)」と呼ばれ、「学問の府」という地域の特性から名付けられたそうです。明治時代に今の東京大学が設置されたころから、文教地区の特色が強くなってきました。
街情報
1.学校・医療機関の数はスゴイ
文京区の学校の数
国立大学4校、私立大学14校
国立高校 2校、私立高校22校、公立高校 4校
私立中学 14校 国立小学校 3校
東京大学やお茶の水女子大学をはじめとする国立大学や有名私立大学、有名私立高校が多数ひしめき合っています。
医療機関
大学病院をはじめとする大規模病院が9つあり、そのうち東京都災害拠点病院に指定されている病院が5つも密集しています。
このように学校と病院が密集している区は他にはなく、ここのところが文京区の大きな特徴ですが、子育て世代に人気なのもこの点を重視しているファミリーが多いのでしょう。
2.緑豊か歴史的庭園が多数
文京区内は、ほとんどが住宅街です。夏目漱石や森鴎外などの多数の文豪が住んでいたことでも有名です。また、歴史的庭園が多いのも特徴です。小石川後楽園や六義園は江戸時代の大名屋敷の面影を残した歴史的な庭園です。他にも関口芭蕉庵、小石川植物園、新江戸川公園などもあります。東京の中心にありながらホッとするスポットです。
行政サービス
子育て関連の行政サービスを見ていきましょう
- 文京区の子育て政策
文京区の子育て政策は他の23区の自治体と同じような政策がなされています。
文京区独自のものとしては、「子育てファミリー世帯住み替え家賃助成制度」があります。
文京区内の賃貸住宅に居住する子育てファミリ―が、区内のより良質な賃貸住宅に住み替える場合の、転居経費(礼金・引越し費用・仲介手数料など)助成と家賃補助(当初1年間)をするものです。
所得制限等細かな条件がありますが、家賃補助は、子ども(義務教育終了前)1人世帯最高月額3万円・子ども2人以上だと最高月額4万円補助がでます。転居費用は実費(引っ越し・礼金・仲介手数料の合計)の3分の1が助成されます(最高20万円まで)
子どもが増えて住居が手狭になった時の住み替えに利用できますね。
文京区では、23区内としては珍しく、区立の幼稚園が10園あります。
区立の幼保一元化施設も1つあります。
保育園は区立で17園、私立で3園となっています。
幼稚園・保育園ともに公立が充実していることがわかります。
2.文京区長も子育て中
文京区の広沢区長は私と同学年で区長としては、若い区長さんです。
今年4月、育児休暇を2週間とったことが話題となりました。自治体のトップとしては異例だそうですが、広沢区長にとっては結婚9年目にようやく授かった長男とのこと。父親も積極的に育児をというイクメンブームをけん引しています。
広沢区長は、行政においても区の男性職員の育休取得の後押しをする要綱を制定したり、6月には、区長や特別職の育児や介護で休業した際の給与についての条例を議会に提出し可決されました。このように子育て政策にも積極的に関わっている姿勢がみられ、広沢区長のこれからの手腕にさらに期待がかかる文京区。
子育てしやすい街としてトップを走り続ける要素はたくさんありますね。
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