【 2010年 第 3 回 】自分を見つめることが「ハッピーライフ」の第一歩 ”終わり”ではない「エンディングノート」
高原 育代(タカハラ ヤスヨ)⇒プロフィール
棚卸ノートの内容は
「自分の人生を“棚卸”をするためのノート…さて、いったいどんな項目について、どんな順に、どんな内容について書き記せばいいのでしょうか。
特に形式は問いません。
紙のノートでもいいですし、デジタルデータとしてPCに入力していってもかまわないと思います。
「正解」も「誤り」もありません。
自分が書きたいと思うことを、思いつくままに書き始め、また時間が経って書き直したいと思えば加筆したり修正したりしていけばいいと思います。
ただ、そんな風に何でもあり!となってしまうと、人間はなかなか実際の行動に移せないもの。
まず書き始める
大切なのは、「まず書き始めること」。
そのために、何か“きっかけ”とするための形があれば…と取り組んだのが「ハッピーライフノート」です。
一つの提案として、私が活動に参加している京都のNPO法人のメンバーとともに企画・編集したものです。
「あい・ライフサポートシステムズ」という法人は、ファイナンシャルプランニング&福祉をテーマとして、子育て層からシニア層に至るまで幅広い世代に対して市民活動を展開しています。私と同じファイナンシャルプランナーを中心に、司法書士・社会保険労務士・税理士などさまざまなメンバーが参加しています。
ノートの企画にあたっては、タイトル、項目の順序や内容など、さまざまな議論を重ねて取り組みました。
もちろん絶対的なものではなく、一人一人に合わせて、加えた方がよい点や不要な点もあろうかと思いますが、こんな時代だからこそ、自分を見つめることで、誰もが自分の中の「ハッピー」に気づくことができるのではないだろうか、そんな風に感じています。
このノートの企画・編集を通して、NPO法人のメンバーはもちろん、印刷その他完成させるまでの段階で関わった方々から、私自身がハッピーな気づきをたくさん頂けたことがもっともありがたいことだと感謝しています。
「ハッピーライフノート」の目次は4つの章で構成されています。
1 私の「これまで」
2 私の「今」
3 私の「これから」
4 もしもの時のために…
1から3の部分は、「時間軸」という切り口で自分と向き合う構成となっています。
過去の自分をふり返り、過去によって作られた現在の自分を見つめることによって、未来の自分をどうしていきたいか、そのために必要な次のステップは何かを考える。
そういった流れになっています。
ただし、実際に書いていくのは、必ずしもこの時間の流れに従う必要はなく、自分がもっとも書きやすいところから書いていけばいいのです。
過去の思い出からさかのぼるのが書きやすい人もあれば、今現在の状態の方が書きやすい人もあるでしょう。
書き直しも可
一度書いてしまったあとに書き直したい部分が出てくることがあるでしょう。
訂正して汚くなるのがイヤだと思うならエンピツで書くのがよいかもしれませんね。
お気に入りのペンがあれば、それで書く方がていねいに書けるという人もあるでしょう。
4の部分だけは、「時間軸」から切り離し、「もしも」の場合に“備える”ための内容を書いておく部分です。
思いもかけない出来事に対して、ノートに書いておくことでできる備えとはどういうものでしょうか。
「もしも」が起こらないようにすることはできなくても、ある事態がおこってしまったとしてもできるだけ損害や損失を減らすようにすることはできるはずです。
ここでいう損害や損失というのは、経済的なものはもちろん、精神的なものも含んでいるのです。
具体的な内容については順次ご紹介していきます。
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