【 2010年 第 9 回 】エンディングじゃないノートだからこそ、今を大切に①~「私の『今』編」 ”終わり”ではない「エンディングノート」
高原 育代(タカハラ ヤスヨ)⇒プロフィール
終わりではないエンディングノート
近頃は「エンディングノート」ということばが、テレビや新聞・雑誌などの特集などでも取り上げられる機会が増えてきました。
若者の“就活”や“婚活”に対して、人生の終末期あるいは自分の死後に備える「終活」が、中高年の間ではひそかなブームとなりつつあるそうです。
たしかに、誰しもいつかは迎える「エンディング」ですが、いざ自分のこととなると、それはまだ遠い先のことと思いたいのが人情というもの。「終活」や「エンディングノート」というものに対して、何か抵抗を感じるのも当然のことだといえるでしょう。
だからこそ、この一連のコラムで提案している“終わり”ではない「エンディングノート」の出番なのです。
これから先をハッピーに過ごしていくために、今の自分ができること。
そういうノートなら、誰にとっても今すぐ始めてみる価値があるのではないでしょうか。
あなたにとってなくてはならない大切なものは?
さて前回までは、時間軸という切り口で自分と向かい合うために、まずは「私の『これまで』」を振り返る“棚卸”について提案してきました。
次のステップは、「私の『今』」つまり現在の自分についての“棚卸”です。
今のあなた自身を“棚卸”するとなると、どんな切り口で考えてみるのがよいのでしょう。
あなたにとってなくてはならない大切なものは、どんなものですか?
お金に換えられるもの・換えられないもの
この質問に対する答えを、「身体」「生活(時間・人)」「財産」という大きく3つの視点から整理してみると“棚卸”がしやすくなるのではないかと思います。
「財産」という生活を支える“お金に換えられるもの”。
一方で「身体」や「生活(時間・人)」という“お金には換えられないもの”。
この2つのバランスが、あなたのハッピーに大いに関係しているはずです。
「財産」については、数字という形で目に見える整理もしやすいので、折に触れて振り返ることはあっても、お金には換えられない「身体」や「生活(時間・人)」については、当たり前に過ごす毎日の中では、その大切さをついつい忘れがちです。
だからこそ、ぜひあなたの“今”を振り返って整理してみることをおすすめしたいと思います。
次回以降は、もう少し具体的に整理の方法についてご提案していきます。
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