【2011年 第9回 】住宅関連費について 家計管理(子育て世代)
中村 真佐子⇒ プロフィール
今回は住宅関連費についてです。今回の住宅関連費は、持ち家の場合の維持管理費に焦点を当ててみていきたいと思います。
マンションの維持管理費
マンションの共有部分は、毎月管理費と修繕積立金が強制的に支払うようになっていますので、家計管理としては予算を建てやすいですね。反面、一戸建てと違って自分の裁量の余地がないので、家計が苦しくなってきても変わらず支払い続けなければなりません。
大規模修繕の際に追加徴収される場合もあります。
管理組合の議事録等などを毎回よく読んで情報収集をしておくと、いざというときにあわてません。
占有部分のリフォームは自分の裁量で計画が立てられます。
通常15年~20年周期でリフォームが必要となります。
マンションリフォームで代表的なのは、浴室、キッチン、トイレなどの水周りのリフォームです。
不動産会社ホームズの調査ではマンションリフォームの平均金額は平均で130万円。
こちらは自分でしっかりと資金計画を立てましょう。
また水回りは、大切に使うことでリフォーム時期を遅らすこともできます。
一戸建ての維持管理費
一般的に一戸建ては、維持管理費はマンションとくらべて高いといわれています。
すべてにおいて自己管理になりますので、維持管理に関してはしっかりとした計画が必要となります。
しっかりと計画をたてているものの、突然壊れて修理をしなければならない事態も多々あります。今回の震災では、保険で賄うところも必要となります。保険料も当然維持管理費に入ります。
大きなお金が必要となるのは、屋根と外壁の改修となります。
この2点は住んでいる間に少なくとも1回は行わなくてはならないでしょう。
資金面では、新築を購入すると新しくて改修の実感がわかないのですが、まとまったお金は急にできるものではありませんので、購入直後から強制的に改修資金貯めるようにシステムを作ってしまいましょう。
サラリーマンでしたら財形住宅貯蓄の利用が、利子に対する税金が非課税になる恩恵が受けられ有効です。
老後の住まいを考える
最後まで自分の家で過ごしたい・・・愛着のある自宅で高齢期をのんびり過ごしたいのは多くの人が望んでいることです。
その為には、バリヤフリーリフォームなどを考えます。
介護が必要となり介護認定を受けると、介護に必要なリフォームに関しては介護保険を利用できます。
手すりや段差解消などの工事に対して最高20万円保険給付があります。(自己負担1割なので、実際の給付は最高18万円)
高齢期が長期となる昨今では、家の維持管理は難しくなってきます。
夫婦でいる間はよいのですが、先立たれてどちらかが一人残った時、特に一戸建ての場合は、庭の手入れやなど今まで自分たちでやっていたことができなくなり、どうしても業者に頼むことになってしまいます。
自宅の維持管理ができなくなり、自宅を売却して施設に入居するケースが少なくありません。
このような時、自宅が高齢期を支える財産になるのは、間違いありません。
老後の住まいをどうするかということも、維持管理計画を進めていくときに必要なことです。
リフォーム費用は住宅ローン同様に借入れができます。
フラット35などの公的ローンも利用可能です。
しかし、住宅ローンを抱えている状態で、新たにリフォームのローンを組むと家計が苦しくなってきますので、自然災害など突発的に改修が必要になることを除き、できれば資金を準備して借金なしでリフォームするのが望ましいです。
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