【2011年 第10回】 食費について 家計管理(子育て世代)
中村 真佐子⇒ プロフィール
今回は食費についてです。ここのところの野菜や小麦などの価格上昇は、家計に響きますね。
単なる節約ではストレスがたまり、反動が出てしまう恐れあり。
高い安い、損か得かにとらわれずに、ストレスのない家計管理ができたらいいですね。
ゴミ廃棄量にみる食費の無駄
農水省の「食品ロスの現状について」(平成20年8月)のレポートで、家庭における食品廃棄物の内訳が掲載されています。
その中で、食べ残しや手つかずの食品など、まだ食べられるのに廃棄してしまった割合は約4割になっています。
高い数字に驚きます。これは貴重な食費(お金)を捨ててしまっていることと同じです。
仮に買った食材や食品の2割を食べ残したり、消費期限が過ぎてすててしまったりした場合をお金に換算するとどうでしょう。
仮に1か月の食費が5万円だとすると、1万円を捨てていることになります。1割でも5千円。
手つかずの食品廃棄をなくす、料理は適量作り食べきること、食べ残しの再利用を工夫することで、食費を減らせることができます。
買い物の工夫
円高還元セール、激安スーパー特集など、の特売の風景がよくTVに映ります。
多くの人が、特売品を奪い合い山のように購入していきます。
この風景を見るといつも思います。この人たちは、やまのように買った食材や食品を果たして使い切っているのだろうか・・・ということ。
激安品などつい目が奪われてしまい、「安いから」と適量をオーバーして購入してしまいがち。
人間はすぐ飽きる生き物。同じものが食卓に並ぶとうんざりする。当然食べ残しがでる。捨ててしまえば安いもの結局高くなってしまいます。
安いものを買いすぎない工夫でだいぶ食費が抑えられるでしょう。
飽食時代・・・カロリーを減らす為にお金を使う?
【メタボリック症候群】という言葉は、2005年ころから言われ始め、肥満、高血圧、高脂血症、高血糖のうち2つが該当する場合に診断されると言われています。
原因は食べ過ぎと運動不足。
メタボな人の増加により人気が出てきたのは「0カロリー」食品。
戦後は食料不足によって高カロリー食品にお金をかけて健康を保っていましたが、現在はカロリーを抑えるためにお金を使うという変な現象が起きています。
適量を食べ、適度な運動をすれば健康が保たれます。カロリーを抑える食品に手を出さずに済みます。
食費を抑えるとの視点からみたら、「お手軽」はご法度となりますね。
健康と食費との関係
健康を保つことと食費はリンクしているように思います。
飽食…飽きるほど食べて健康を害す、安く気軽に高カロリー食品が手に入る時代に、今度はカロリーのない食品に手が伸びる・・・。
健康を保つことがどんなに困難か・・・。
食費を抑え健康を保つにはどうしたらいいか、以下にまとめました。
「安いものに飛びつかない」
「お手軽・簡単食品はほどほどに」
「【3大すぎ】に気をつける」(食べすぎ、買いすぎ、作りすぎ)
おいしいものを食べると幸せを感じます。おいしいものは決して安くはないのかもしれません。
それはたくさん必要かといえば、そうではないのかもしれません。
「高い」「安い」「損か」「得か」にとらわれず
適量のおいしいものを食べて幸せを感じれば、おのずと健康になるのではないかと思います。
そのような視点で食費を考えてみてはいかがでしょう。
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