GW余暇【2012年 第5回】

【2012年 第5回 】GW余暇 ~地域:全国平均

波多間 純子(ハタマ ジュンコ)  

2012年GWの傾向は

2012年の海外旅行者数は増加

みなさん、ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたか?今年2012年は5月1日と2日を含めれば4月28日から5月6日までの最大9連休となりました。まとまったお休みを利用して、思い切って遠出をされた方も多かったのではないでしょうか。

 遠出といえばやはり海外旅行でしょう。今年のGW中に日本から海外へ旅行した人数は前年同期比4.8%増の56万3000人に達すると見込んでいました(JTBによる直前の調べによる)。また、成田空港の利用者数は、昨年と比べて16%多い60万人の見込み。これは利用者数が過去最高だった2000年につぐ数字です。昨年は震災の影響で自粛傾向でしたが、今年はここ数年来人気の韓国や香港など比較的近場のアジアだけでなく、ヨーロッパやアメリカといった遠方も人気となっているようです。

不況といわれて久しい日本でも「GWは海外で」というのは定着しているようです。ひとつには日本人が旅慣れて、ある程度気軽に行ける金額の範囲で楽しむ術を身に付けているからではないでしょうか。

気になる費用面ですが、JATA日本旅行業協会の調べによると、海外旅行費用はここ数年1人あたり25万円前後で推移しています。格安チケットや円高のメリットを受けられる分、ボーナスの範囲内で行ける金額であればフットワークも軽くなりますね。

まとまった休みは何したい?

日頃仕事に家事にと忙しい毎日。まとまった休みはあれをしたいこれをしたいと思いめぐらすものです。まとっまった時間で何をするか人それぞれでしょうが、「旅行・レジャー」「勉強・学習」「スポーツなどの趣味に費やす」「たまった家事や家周りの仕事」「寝る!(笑)」などありますね。

ちなみに統計局の社会生活基本調査ではこの1年間にどのくらいの人が自由時間に学習活動やボランティアを行なったかの割合を調べています。自由時間に学習活動をした人の割合は複数回答で項目ごとに5%から10%程度となっています。学習内容は男性では「パソコンなどの情報処理」の割合が最も高く、次いで「商業実務・ビジネス関係」が多くなっています。趣味と仕事の両面で取り組んでいるようです。

女性は「家政・家事」の割合が最も高く,次いで「芸術・文化」となっています。収納テクニックやお料理のバリエーションを増やすための学習?でしょうか。どちらかといえば生活を充実させることを目的にしているようですね。

 また、「この1年間にどのくらいの人が自由時間にボランティアをしたか」の調査では、全体の10%の方がまちづくりのための活動を行なっているようです。こちらの統計は平成18年の調査ですので、震災後の現在ではボランティアの様相も変わっています。ボランティアツアーが組まれるなど継続的にボランティア活動ができる環境も整いつつありますので、今後は参加する方も増えるのではないでしょうか。特別な人だけでなく、みんなが出来る範囲でボランティアに費やす時間を設けるのが理想ですね。

<この1年間にどのくらいの人が自由時間に学習活動をしたか>

 

 

 

 

 

 

<この1年間にどのくらいの人がボランティア活動をしたか>

 

 

 

 

 

 

(ともに統計局平成18年社会生活基本調査 生活行動に関する結果より)

休み方も働き方も柔軟に

長い連休は嬉しいものですが、欲をいえば「仕事」「休み」と線引きして、ウイークディは仕事・家事でキリキリ、休みはレジャーとせわしく動き回るのでなく、日々にゆとりを取り入れて暮らしたいな、と思うのは私だけでしょうか。

GWを特別な休みと思うからこそあれこれ詰め込んでしまいたくなるのが人情です。しかし欲張った結果、行楽地やレジャー施設を駆けずり回り連休後はむしろぐったり、ということにも。主体的に休みを取る、というより「休みという仕事」をさせられているようです。レジャー=消費に結びついているので何か成果に結びつくように動かされているような気さえします。

もちろん自分や家族がやりたい!と行動していることならどんなことでもOKですが、日常もゆったりした時間をできるだけ設け、静かに内省したり自然と触れあう時間をとってみるのも大切ですね。特に何かをしなくても結果的に充実した時間に結びつけたいと自戒を込めて思います。それが一番贅沢なことでしょうが。 

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