【2012年 第1回 】家計消費支出&傾向~「今年こそは」と神頼み ~地域:九州・沖縄
瀬尾 由美子(セオ ユミコ)⇒プロフィール
今年の初詣は?新年が明けて10日が過ぎました。このコラムをお読みいただいている読者の皆さんはどんなお正月をお過ごしになられたでしょうか。
初詣には行かれましたか?
「おすすめ初詣スポット2012」には、鹿児島県の2012年の初詣客の予想が出ていました。鹿児島県の初詣で有名なのはこちらに紹介してある神社なのですが、今日は最近パワースポットとしても話題になっていて、全国ネットのテレビでも紹介されたことのある「釜蓋神社(竈蓋大明神社)」について簡単に紹介したいと思います。
鹿児島南薩観光情報【頴娃町タウン情報】
に詳しく紹介してありますが、こちらの神社は射楯兵主(いたてつわものぬし)神社というのが本来の名前だそうです。
こちらの窯蓋神社は「スサノオノミコト」を祭り、勝負事にご利益があるとのこと。
その昔、天智天皇がこのあたりに来られた時に、もてなしのために大きな釜でご飯を炊いたら、窯が飛んでこの場所に落ちたという伝説が残っているそうです。その伝説にちなんで、釜の蓋を頭に載せて落とさずに歩くことができれば願いがかなうと言われているようです。
鹿児島県の消費支出と傾向
さて、今回のテーマは「家計消費支出&傾向」。総務省が発表している「家計調査」を基に、鹿児島県の状況について紹介したいと思います。
総務省が2011年2月15日に発表した、「都市階級・地方・都道府県庁所在市別の二人以上の世帯」を基に、全国平均や九州平均と鹿児島県の金額及び各費目の対消費支出計に対する比率を確認してみましょう。
金額で比較してみると、消費支出合計が全国平均290千円に対し、九州平均は270千円、鹿児島県は305千円と鹿児島県の支出が多くなっています。内訳で確認してみると、全国平均及び九州平均を上回っている費目は、住居費、家事用品費、保険医療費、交通・通信費、教育費、その他の消費支出となっています。特に目立っているのは、教育とその他の消費支出です。その他の消費支出の中では、こづかい、交際費、仕送り金が多くなっています。
鹿児島県は、山と海に囲まれ比較的平野が少ないために、地価が高くなっていることが住居費などの支出金額増に繋がっていると考えられます。また、鹿児島県は全体的に教育に非常に力を入れていると言われています。離島が多いため、高校から自宅外通学するお子さんがいることや、大学等も他府県に進学することが多いことも関係しているのでしょう。教育費に関しては、対消費支出比で見ても全国平均や九州平均の割合を大幅に上回っていることも確認できます。
さらに、その他消費支出の内訳の金額を確認してみると、こづかい、交際費、仕送り金が多くなっています。鹿児島では親戚や地域との繋がりが深く交流が盛んなために、交際費等の支出が多くなっていることなどが関係していると思われます。
鹿児島市の消費ランキング上位品目
2011年6月3日に鹿児島県が発表している家計調査(二人以上の世帯)都道府県庁所在市及び政令指定都市別ランキング(平成20~22年平均)によると、鹿児島市の消費支出の中で、購入金額が上位のものは次のとおりになっています。
第1位:砂糖、揚げかまぼこ、焼酎、洗濯洗剤
第2位:ケチャップ、もやし、干ししいたけ
第3位:ミネラルウォータ、まんじゅう
第4位:しょう油、鶏肉、乳酸菌飲料
第5位:かつお節・削り節、酢、ぎょうざ、いわし
上記のことから見える鹿児島市での生活は、鶏肉や干ししいたけなどを砂糖としょう油で甘辛く煮付けた総菜やさつま揚げなどを肴に焼酎を飲み、まんじゅうをおやつに食べ、せっせと洗濯をしている様子がなんとなく想像できそうですね。
これからの鹿児島県
話題は変わりますが、2011年3月12日に九州新幹線が全線開通しました。その前日に東日本大震災が起きたために自粛ムードの影響であまり話題にならなかったのですが、JR九州の新幹線開通キャンペーンは、フランスのカンヌ国際広告祭で「アウトドア部門」と「メディア部門」でそれぞれ金、銀賞を受賞。さらに「フィルム部門」銅賞も受賞しています。このCMは、3月9日から3日間だけ放送されましたが、震災後自粛することになった幻のCMでしたが、この受賞を契機にYouTubeで話題になったのでご覧になった方も多いと思います。
また、鹿児島県観光サイトでは平成23年12月27日に鹿児島県が発表した、平成23年11月の観光動向調査が確認できます。
この発表によると、調査対象施設の宿泊者数は前年同月比で22.3%の増加、観光入場施設等の入場者数等は前年同月比で16.4%も増加しているそうです。これは、九州新幹線全線開通の効果が表れているのかなと思われます。
自然豊かな環境と豊富な食材に恵まれ、人情味あふれる人が多い鹿児島県や九州を訪れる観光客が今後も増加していくと確信しています。
「今年こそは」と神頼み
昨年は日本にとって本当に辛く悲しい年でした。でも「苦あれば楽あり」のことわざにあるとおり、辛いことのあとには楽しいこともきっとあるはずです。明るい明日がくることを願って、私も元旦に窯蓋神社に行って参拝してきました。
このコラムをご覧になって興味が出てきた方は、九州新幹線に乗って鹿児島においでになりませんか・・・。きっと鹿児島が大好きになること、間違いなしです!!
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