【2012年 第4回】効率的な勉強方法 – 大学生のためのパーソナル・ファイナンス
横川 由理(ヨコカワ ユリ)⇒プロフィール
パーソナル・ファイナンスは“役に立ちそう”と思ったものの、どのように勉強をスタートしましょうか。最初に本を選んでみましょう。勉強をスタートしたら、脳の性質を利用して記憶力を高めていきます。
FP3級テキストの選び方
パーソナル・ファイナンスという学問書も販売されていますが、簡単に学ぶなら、
本屋さんの資格試験のコーナーに行きましょう。
目指すはFP3級のテキストです。
FP3級のテキストは20冊以上あるかもしれません。
中身を眺めて、わかりやすそうな本を直感で何冊か選んでください。
なるべく、薄い本の方がよいでしょう。
次に選んだ本の中身を少し読んでみましょう。
簡単な表現を使っているものがよいですね。
「ですます調」で書いてあったり、「である調」の場合もありますが、初心者なら「ですます調」の方がわかりやすいと思います。
2色刷りやイラストを多く使用している本もありますから、自分にぴったりの本を見つけてください。
ネットで、中身を検索するのもよい方法です。
まえがきと最初の方を実際に読むことができますから、立ち読みよりもゆっくりと選ぶことができます。
せっかく本を買っても、読みづらいと最後まで到達できません。
最初の本選びは、慎重にいたしましょう。
試験を受ける
本を読んだだけではすぐに忘れてしまいますから、次の目標は試験を受けることです。
資格試験は、いかに覚えるかということが重要なポイントとなります。
しかし、ただ暗記するだけでは限界がありますし、なんといっても面白くありません。
脳科学者である池谷裕二さんは、
もともと、脳は覚えるよりも忘れる方が得意。必要なことを確実に覚えるためには、2つしかないと言っています。
① 感情が絡んだ出来事
② 本人が覚えようと意識したものごと
さらに、「忘却曲線」ってご存知でしょうか?
ドイツの実験心理学者が発見したもので、人間は時間がたつと物ごとを忘れるということです。
当たりまえですね!
たとえば、試験直前の詰め込みはお勧めできませんが、やむを得ないときもあるでしょう。
そんな時は、前日の深夜に詰め込むよりも早朝に詰め込んだ方が試験のときまで覚えている確率が高くなります。
忘却曲線によれば、試験までの4時間が合否を左右します。
試験直前まで諦めてはいけません。
また、復習には賞味期限があります。
記憶の保存期間はおよそ1ヵ月。
つまり、1ヵ月以内に復習しないと効果を得られないわけです。
何回も復習することによって、記憶力が増強していきます。
失敗が多ければ多いほど脳の記憶は、強化されますから、テキストを読んだら、過去問にトライしてみてください。
せっかく勉強をするのですから、効率的に行いたいものです。
※参考図書:脳の仕組みと科学的勉強方法(池谷裕二著)
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