【2013年 第1回 バイト中にケガをしたら労災が適用になる】
大学生のためのパーソナル・ファイナンス
横川 由理(ヨコカワ ユリ)⇒ プロフィール
労災ってよく聞きますが、どのような意味でしょうか。 労災保険は、お仕事中や通勤中にケガや病気になってしまった場合に、労働者を守ってくれる制度です。
労災保険
労災保険は、正式に労働者災害補償保険といいます。
まさに労働者の災害を補償してくれる保険という意味ですね。
労働者というのは、正社員に限りません。
大学生の皆さんがアルバイトをするときも労働者という立場になりますから、労災保険の被保険者という位置づけになっています。
たとえ、「日雇いの警備員として働いています」という人でも労災保険は適用されます。
たとえば大雪が降った翌日、「すべって足をねんざしてしまった」など、仕事中や仕事に行く途中で転んでしまうこともあるかもしれません。
通常、病院での治療費や薬代の自己負担割合は3割です。
ところが、仕事中や会社に行く途中にケガをすると、健康保険ではなく、労災保険が適用されます。
労災保険が適用されると、自己負担割合はゼロになります。
通院費だって支払ってくれます。つまり、労働者を守ってくれますから、
無料で治療を受けることができるわけです。
また、ケガがひどくて、お仕事ができないケースでは休業した分の給料も支払われます。
さらに、障害が残ってしまった、死亡してしまった、ということもあるかもしれません。
労災保険が適用されると、通常の障害年金や遺族年金よりも、補償が手厚いということが特徴となっています。
とはいえ、会社側にとっては労災保険を適用したくないと考える場合もあります。
なぜなら、労災事故があると会社が払っている保険料がアップしてしまうからです。
こんなケースはいかがでしょう。
バイト中にケガをしました。
ケース①
店長:「大丈夫?ちょっとひどいな。病院に行ってきたほうがいいよ。
とりあえず、健康保険を使って治療を受けてくれる? 病院でかかったお金はあとで払うよ」
バイト「はい、いってきます(ラッキー)。」
ケース②
とりあえず我慢をして、バイトが終わってから病院へ
そもそも労災保険の存在を知らない場合
「ついてないな。せっかくバイトしたのにレントゲンや薬代で2000円もかかっちゃった」
とあきらめてしまう人もいるかもしれません。
そう、社会保険などの制度を知らないと損をしてしまうこともあります。
この記事へのコメントはありません。