お金を運用するって、どういう意味ですか?【2013年 第7回】

【2013年 第7回  お金を運用するって、どういう意味ですか?】 大学生のためのパーソナル・ファイナンス

横川 由理(ヨコカワ ユリ)⇒ プロフィール

お金がたくさんあったら、うれしいですよね!お金を貯めるためには、仕事をすることや節約をすることが第一。さらに、貯めたお金を運用するとよいでしょう。えっ?運用の意味ですか?

 

 

 

 

 

お金の運用

大学生のみなさんに質問です。

「運用」の意味が分かる人、手を上げてください。

ほぼ全員が首をかしげていると思います。それもそのはず。そもそも運用した経験はないし、ご両親であっても「運用をしています」という人は少ないのではないでしょうか。

子どものころから、親に「無駄遣いしないで貯金しなさい」と言われてきたのではないでしょうか。

「無駄遣いしないで、お金を運用しなさい」と言われた人は、まずいないことでしょう。

反対に「株は、危ないから手を出してはいけません」と言われたかもしれません。

 

ところで、貯金とは郵便局(ゆうちょ銀行)や農協などにお金を預けること。銀行にお金を預けることは、預金といいます。両方を合わせて、預貯金と呼んでいるわけです。

だから「銀行に貯金します」と言ったら、これはおかしな言葉。大学生なのですから、しっかりと貯金と預金を区別してくださいね。

 

お金を貯めることを、「貯蓄」といいます。

お金を運用するということは、「貯蓄」と「投資」の2つの考え方から成り立っているのです。

 

そう、実は、預貯金を行うことだって立派な運用といえるわけです。

たとえば、「定期預金」に預けるということは、元本が保証されている金融商品を購入する行動を起こしているということ。

「貯蓄」は、預けた金額が減ることはない代わりに、大きく増えることもありません。

 

一方、「投資」は元本が保証されていませんから、「投資」を行った金額が減る可能性もあれば、大きく増える可能性もあるという特徴があります。

 

まずはじめの一歩は、貯蓄からスタートしましょう。ある程度お金が貯まったら投資を始めるのがポイントです。

投資行うためにはある程度の知識が必要。ファイナンシャル・プランナーの勉強をしたり、本を読んだりして勉強することがお金の運用に成功する第一歩となるのです。

 

反対に、一番よくないのが人に勧められるまま、よく考えないで買ったというケース。

そもそも、運用についての知識がないと、金融機関に勧められるまま購入しがちです。

現在の経済の状況を考えながら、預け入れる金融商品を選んでいくことが大切です。

 

これから金利が上がりそうだと予想するときには、なるべく短い期間の定期預金を選んでいきましょう。

一方、今の金利はとても高いというときには、なるべく長い期間の定期預金を選ぶのですよ。

 

もちろん定期預金でなくても OK 。株式に投資するのもよいでしょう。

たしかに投資した金額が、増えたり減ったりするというリスクのある商品ですが、そのリスクを負ったなりのリターンを得られるとうれしいですね。

 

これから先、物価が上昇するのであれば、反対にお金の価値というのは下がってくるでしょう。預金以外の方法で運用するというのも、大事なことになっていくはずです。

 

そして、「投資」にはもうひとつの意味があります。お金は貯めるばかりではいけません。

自分に「投資」を行って、さらなる経験や知識をつけることで、自分の価値を上げる、すなわち、将来の給料を上げることができるでしょう。
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