【2016年 第1回 低収入介護職の方の相談事例 その1】FP相談にかける想い
中村 真佐子(ナカムラ マサコ)
優益FPオフィスの日々の相談業務の中から、「相談にかける想い」として相談事例をご紹介します。
今回は、低収入介護職の方の初回相談です。
40代の介護職の斉藤さん(仮名)の相談を受ける
収入が少なく貯蓄はなし。
将来に不安がいっぱいです。
どうにかしたいという一心で、相談申し込みがありました。
収入が少ない中で相談料を支払って、相談をすること・・・斉藤さんの真剣に自分の将来に向き合う覚悟を感じました。
初回相談では、現状の収支確認をしました。
支出については曖昧なところが多く、いわゆる使途不明金が多くを占めていました。
日々の小さなお金の動き意識を向ける。
そのことから始めてみようとなりました。
まず、支出の記録を3か月間付けてみる。
斉藤さんとは、初回相談から3か月後にまたお会いすることを約束
初回相談のあとは、記録付けは続いているのか、連絡はくれるか、など想いを巡らしていました。
そして3か月後…斉藤さんからうれしいメールが・・・。
「記録付けています、相談お願いします」と・・・。
斉藤さんは、「支出の記録を3か月間付けてみる」という単純で地道な作業を通して、「お金」に正面から向き合うことができ、仕事に対する想いやそれまであきらめていた「やりたいこと」への想いも沸いてきたようです。
ファイナンシャルプランナーは、お金の相談を受けて問題に対して改善を提案する
しかしながら、提案を実行に移すのは本人です。
相談時には、提案を受け納得して相談してよかったと思っても、提案を実行する気持ちが長続きしなければ、支払った相談料は無駄になってしまいます。
本人の本気度もさることながら、ファイナンシャルプランナーの背中を後押しする言葉がけやモチベーションを維持するサポートが非常に重要になってきます。
斉藤さんの場合は、継続してサポートが必要でした。
お金に真剣に向き合うことができつつある斉藤さん。
何をもって「豊か」で「幸せ」であるかは人それぞれです。
斉藤さんには身の丈に合ったくらしの習慣を身に付け、その中で幸せを見つけていくことの大切さを感じてもらいたい。
その習慣付けのサポートをするのがこの相談における私たちの最初の役割です。
さて、今後どんな展開になっていくのでしょう。
*相談の内容等は、相談者様の承諾を受けた上で掲載をしております。
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