地域の行事は強制参加、、、です【2013年 第5回】

【2013年 第5回 地域の行事は強制参加、、、です】田舎暮らしを始めてみたら

西谷 由美子⇒プロフィール

都会と比較してみると、嫌だからと無視・欠席できない事情があるんです・・・地方の行事

 

 

 

 

 

やっと四月が終わりました。

やっと四月が終わりました。私は現在、地元自治会の役員をやっております。って輪番制で何年かに一度は必ずやらなければならない苦役(?)の当番に当たっている訳です。

始まりの四月ですから、前任者からの引き継ぎ、会計の監査とかをやったら総会に向けての準備です。プリント用意して、会場準備して。この全体のお仕事が終わったら、町内の一軒一軒をまとめた小さな単位から町内会費を徴収して、今年の行事予定を回覧して。それがやっと終わりまして。で、あとは毎月、月に二回の市報の配布をやらないと、ね。

子供の頃住んでいた実家ですので、昔の記憶と比べると違いは色々あります。まず、世帯数が減っています。よくあるお話で、お子さんが都会に移って高齢者世帯がやがてお子さんと同居するために空き家になる、という例ですね。また、うちの単位は社宅が廃止になったので、その分3世帯ほど減っております。

世帯数が減ったので配りものや集金は楽になりました。実は昭和の時代には、町内会費以外にも市に収める諸費用は町内会での集金が一般的でした。水道料金、固定資産税、国民健康保険料に国民年金保険料。今は口座引き落としが普及したおかげで随分と助かってます。納入金の預かりは神経を使いますし、おつりの準備も大変ですからね。

 

夏と秋には市を挙げての大きなお祭りがありますので、役員には町内のお掃除、飾りつけ、当日の交通整理、後片付け、など町内をまとめて行事を進める役割が割り振られます。まあこれは週末の土日がメインですので、土日勤務のご家庭でなければそれほど影響はないかもしれませんが。

 

お祭りと言えば、祀る方ですが、町内で管理する神社があります。ちょうど今この神社のあたりが工事中で一般人の立ち入り禁止となっておりますので、当番が決まっていて、お掃除をしたりお賽銭を預かる、という氏子のお仕事はお休み中です。子供の頃、月に一度はお供えを持ってお参りしなければならなかったのが懐かしく思い出されます。

 

昔は娯楽が少なかったせいでしょうね、この神社では春先に「初午(はつうま)祭り」をやっていました。町内会費とお賽銭で予算を組んで、福引をしたりお祭りの屋台を出したり。私の記憶の中では集まった女性達が和服を着ているので、昭和30年代のことなんでしょうね。今だったらどうなんでしょう。地元の家庭は半強制的に氏子の扱いですが、「信教の自由が」とかいう反発の声は上がらないんでしょうか、などと考えます。

 

昔からまだ続いているもの

では、昔からまだ続いているもの、何かあるかな~と考えたら、夏場の大掃除。これはまだ残っております。以前下水道が完備されていなかった頃は一斉に掃除を行い、消毒薬をまいたりしてました。ちょうど「祇園祭」、もともとは疫病の流行がないように神に祈る行事から発達したものですよね、この季節のお仕事です。お掃除したくない~って手を抜いたら、夏に元気に飛び回るありがたくない蠅や蚊が媒介する病気の流行があるかもしれませんから。

 

もうご想像されたかもしれませんが、親の代からず~っとこの地で暮らしている顔見知りの世帯ばかりです。仕事から帰ってきたら玄関に畑で採れたお野菜がポンとおいてあったりすることもしょっちゅう。いわゆる地方の濃密な人間関係、ってやつが今でも生きております。

隣の人とは挨拶を交わす程度というような都会とは、随分違った生活ですよね。田舎で生活するというのは、こういう毎日を過ごすことになる訳です。

私の場合は昔住んでいた地域なので、記憶をたどりながら皆に合わせていく、という事が出来るのですが、移住して新しい土地に合わせていくという場合は、慣れるまでは戸惑うことも多いことでしょうね。

 

けれど田舎での生活に限るわけではありませんが、誰とも関係を持たずに生きていくことができるものでもありません。周囲の人とうまくやっていく、それにはやはり地域の行事には臆せずに参加してみんなで楽しい時間を過ごすように心がけるのが一番かもしれませんね。
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