2014年 第9回 頑張れアントラーズ・・・新日鉄住金株式会社- 株主優待は楽し
松山 智彦(マツヤマ トモヒコ)⇒プロフィール
新日鉄住金(銘柄コード:5401)は保有期間中に、住友金属と新日鉄が合併した会社で、元々私は住友金属株を保有していた。狙いはもちろん鹿島アントラーズ!
○購入のきっかけ
今回は合併前の住友金属工業の(以下住金)購入きっかけの話をします。
株式投資セミナーを開催すると、どうしても“オススメ銘柄”の話題になる。その中に住金を必ず入れていました。実は住金、一時期はかなり株価が下落し、PBRベースで1倍を割るような事もありました。当事は、「重厚長大産業はこのまま廃れる」と思っていましたが、ある事実をきっかけに、住金はオススメ銘柄に入れました。その事実とは、鉄道車両の車輪シェア100%という事です。この事実から「住金は絶対倒産しない!」という確信めいたものをもち、私自身も保有する事にしました。
つまりきっかけは、株主優待狙いではなく、安定銘柄という判断からだったのです。その後抽選とはいえ、私が応援している鹿島アントラーズの観戦チケットの株主優待がある事を知り、保有株数を増やしました。
○新日鉄住金の優待の内容
新日鉄住金の株主優待は1単元(1,000株)では対象にならず、鹿島アントラーズ観戦(抽選)でも5単元(5,000株)、工場見学会(抽選)や演奏会(抽選)だと10単元(10,000株)必要になります。
実は合併前の住金、新日鉄の双方の株主優待を原則としてそのまま継承しているようですが、その詳細な所は以前と比べて落ちています。例えば鹿島アントラーズ観戦チケットは、以前は抽選に外れた場合でも、ノベルティが貰えましたが、合併してからはそれがなくなりました。また観戦数も以前よりは少なくなっているので、競争率も高くなっています。合併によって株主が増えた弊害とも言えます。
○今後の投資展望
現在の株価は292.30円(9月8日終値)で、トレンド的には下向きです。業績を見ると売上高は5兆5,000億円、経常利益は3,610億円(2013年)でトレンドとしては上昇傾向にあります。格付けはS&Pが「BBB」と投資適格にあります。ただ、鉄鋼業は国内よりも海外企業との競争が激しく、その戦いに勝つ戦略を打ち続ける必要があると思います。
実は合併してわかった事ですが、住金が鉄道の車輪に圧倒的なシェアを持っているのに対して、新日鉄は鉄道のレールに強みを持っていました。その2社が合併した事で、お互いの技術を摺り合わせる事が可能になり、技術的にも経営的にも相乗効果を発揮するものと期待されています。
○まとめ
新日鉄住金の購入きっかけが株主優待狙いではなく、市場シェアに対する割安感(株価が市場評価や業績に比べて低いと感じる事)で買った銘柄です。試合観戦以外の優待も検討していましたが、保有株式数を上げてしまうと、ポートフォリオに影響を与えるため、それに至っていません。今後は、海外でのシェアを如何に獲得していくか?技術水準は世界レベルの製品を持っている強みがあるので、個人的には期待をしています。願うならば、観戦できる数をもう少し増やしてほしいと思っています。
参考文献:新日鉄住金株式会社HP(株式投資家情報⇒http://www.nssmc.com/ir/index.html)
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