何でも相談できるケアマネージャーさんがいれば安心【2014年 第4回】

2014年 第4回 何でも相談できるケアマネージャーさんがいれば安心

西谷 由美子(ニシタニ ユミコ)⇒プロフィール

前回まで何度も「相談すれば?」と書きました。介護に関する悩みを聞いてもらえるだけでもずいぶん気分が違います。ではどなたに相談すればよいのでしょう。

実は昨日、飼っている猫が足を負傷、三本足でショボショボと歩いています。出血も目立った傷口もないのに足を引きずっているので「骨折~っ!?」慌てて獣医さんに行くの私の脳内・・・

 

 1.犬の骨折治療の入院・手術で、知り合いは30万円近く払ってたな~、どうしよう。

2.骨折でギブス装着だったら、ネコの介護も私がやるの???

この上猫のお世話までのしかかってきたら、、、介護やつれで私の白髪が増えちゃいそう。

でも、息子ネコ君、骨折ではなく見えない所に深い刺し傷があったことが判明。しばらく通院する事で落ち着きました、あ~、一安心です。

ネコの介護は冗談ですが、万一私が病気にでもなった場合、私の代わりに介護をする人が必要になります。そういう時、私には心強い味方となってくれる人、「ケア・マネージャー」さんがいます。

以前、よく「相談されると良いでしょう」というフレーズを用いましたが、誰に、という記述はしていませんでしたよね。いろんな局面で一番、また最初に相談に乗っていただくのがこのケア・マネージャーさんです。要支援、要介護になった方々に対して、一人一人に合ったサービスの紹介や利用計画を作る専門家さん。あ、この方へのプラン作成料金は発生しませんのでご安心ください。

通称「ケア・マネ」、正確には「介護相談員」といいます。5年から10年の経験(保健師、看護師、ヘルパー等)を持たれた上で、公的な試験(国家資格ではなく、都道府県で実施されています)に合格した方だけが正式な介護相談員として活動していらっしゃいます。

普通、介護保険の申請は市役所の窓口に出かけるのが一般的。介護保険で独立した受付もありますが、最近はワンストップ方式というのもあり、関連を一つの窓口にして担当の方からこちらにやって来てくれる方式もあって。コレを初めて体験した時は「なんて親切なんだ!」とカンドーしちゃいました。

そこで申し込むと、要介護度認定の面接官が自宅や退院間近の病院に訪問して来られ、お医者さんの意見も参考にして要介護度が決定するのですが、その流れの中で、サービスを利用する場合はどちらにケア・マネージャーさんがいらっしゃるのか、特にこちらから希望する方がなければ教えていただけます。

以前利用したとか、知り合いから紹介された、等で希望する方がいてもケア・マネさんが担当する人数には上限がありますので、必ず希望する方が担当になるとは限りません。

また、人間にはどうしても相性がありますので、何かが違う、という場合は別の方にご相談してみる、ということも可能です。セカンド・オピニオンは医療だけでなく重要でしょう。もちろん、こちらに勘違いがある、という事を教えていただける場にもなりますから。

以前にも書きましたが、介護保険の範囲内のサービスだと誤解していたことの第一位(朝日生命のアンケート調査)にヘルパーが利用者以外の家事代行をする事があげられています。また、ケアプランの内容説明もなく訪問介護をどんどん導入したとか、書類はFAX送付のみで全然会って話ができない、という苦情事例(社会保障審議会介護保険部会資料)もあります。

私の経験でも、初めてだと「こんなこと聞いても良いのかな?」と躊躇、遠慮する事もありましたし、「それはだめです」とだけ言われた場合「なぜですか」と聞くのが失礼かもしれないと迷ったりした事があります。

すぐに「だめです」という返事が返ってくるより、「調べてみましょう」、「比較してあとでお返事します」と言われる方のほうが信頼がおけそうですよね。また、直接会って納得がいく説明をしていただける事も重要でしょう。実際そういう丁寧なケア・マネージャーの方でしたら、たとえダメだったとしてもきっと納得がいくでしょうから。

初めてお願いしたケア・マネさんは母と同じくらいの年齢の方でしたが、気が付けば私より年齢が下なのに、経験が豊富で頼りになるケア・マネさんとお付き合いをするようになりました。それだけ介護保険も世の中に定着してきたという事でしょう。どうぞ皆様もご利用になるとき、素敵なケア・マネさんに出会われますように。

 

 

 

 

<参考URL >

朝日生命アンケート調査:

http://www.asahi-life.co.jp/company/pressrelease/pdf/20130815_01.pdf

第9回社会保障審議会介護保険部会:http://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/02/s0223-8d7.html

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