【2014年 第3回 】携帯電話の料金の見直し その1 MNPについて – 家計の負担、通信費の削減
弓削田 直美(ユゲタ ナオミ)⇒プロフィール
4月からの消費税アップに備えるためにも、携帯電話の料金の見直しすることで、通信費の節約につなげましょう。
今回からいくつかのポイントをご紹介していきます。まずは、携帯電話の毎月固定でかかる費用について考えてみまし
ょう。
この春から子どもの入学進学に合わせ、携帯電話の新規購入やスマートフォンへのバージョンアップを検討されている方、多いかと思います。ますます増え続ける家庭の通信費、ここでしっかり料金削減をめざしたいと思います。
そのためには、現状把握が大切です。家族全員で携帯電話の料金の仕組みを理解し、どこにどのくらい料金がかかっているかを、しっかり把握して対策を練りましょう。
Point! ここからキャリアごとの割引きがあり、これが月々の支払に影響してきます。(「キャリア」とは携帯電話の通信サービスを提供している会社のことです。NTTドコモ、au、ソフトバンクモバイル 等)まず、基本的にかかる固定費用についてですが、1基本料 2ネット接続料は必ず必要です。3パケット料金は契約によりますが、スマートフォンならば「パケット定額」は必須と考えます。
次に表はスマートフォンの固定費をキャリアごとで比較してみました。(税抜き価格)
スマートフォンの場合は、どのキャリアも固定費だけで7,000円ほどかかってしまっているのがわかります。これに通話料金やオプション費用など、使い方によって変わる費用がプラスされますと、月々の支払が1万円超えてしまう人も少なくありません。
今はMNPで2年ごとにキャリアを変える時代?現状ですが、MNP(モバイル・ナンバー・ポータビリティ)を利用して、キャリア変更(乗換)で携帯電話の固定費全体を大幅に節約することが可能です。
なぜなら、MNP利用の顧客にお得な割引サービスが用意されているからです。
その内容は、
① 月々のサポート額 (例 基本料無料 等 24ヶ月受けられる)
②端末代金 (例 端末代金0円 等 標準価格より安く購入できる。一括購入がお得)
③ キャッシュバック (期間限定 販売店独自サービス 等 )
例えば、機種変更で携帯電話を同じキャリアで買い替えると何万円もする端末代金が、MNPで他社から乗換のユーザは、実質0円で購入できる場合があります。
また、継続しているユーザは基本料を毎月払っていますが、MNPを利用してキャリアを変更した新規のユーザは、2年間は基本料無料で、固定費が月額1,000円近く違います。
MNPと機種変更との比較
MNPと機種変更との比較
キャリアのA社で、あるスマートフォン(通常価格68,040円)を一括購入することを前提で、MNPで見積もりをしてもらいました。(2014年3月11日実施 消費税込の価格)
月々の利用料金は、
基本料金 ▲980円(MNPで2年間無料)
パケット代 5,460円
ネット使用料 315円
キャッシュバック ▲2,825円(MNPで端末料金68,040円が24ヶ月に分けて戻る)
結果、月々の支払が、機種変更の場合は6,755円ですが、MNPですと2,950円となります。その差が3,805円ですから、2年間の契約期間満了までは、3,805円×24ヶ月=91,320円のお得となります。
MNPは家族にお得なサービスもあります。子どもが新規購入と同時に、親がMNPで子どもと同じキャリアに移動すると、学割で子どもとその親の基本料金が3年間無料になります。
MNPのリスク
①携帯電話のメールアドレスが変更になります。電話帳の登録者に通知が必要になります。
②MNPにより、家族で異なるキャリアとなった場合に、家族割引などの特典から抜けてしまいます。
同様に同じキャリア同士での通話サービス等が、キャリアが変わることで有料になってしまう場合があります。
③今まで貯めていたポイントが消滅します。
ちなみに、我が家の子供達は、MNPを利用して料金の節約をしました。GmailやLINEなど無料アプリの利用で、特にリスクを感じることはないようです。
MNPの流れについて
2年に1度の契約期間満了月の翌月1ヵ月間は、端末の契約解除料金(一般の契約の場合、通常9,500円)がかからない貴重な1カ月です。このタイミングを活かしましょう。
①現在契約しているキャリアに、MNP予約申し込み。
MNP転出手数料(2,000円)が発生。
②現在契約しているキャリアから、MNP予約番号を受け取る。
③15日以内に、新しく契約するキャリアのショップで、MNP予約番号を申告して契約をする。
契約手数料(3,000円)が発生。
最後に
MNPに限らず、携帯電話の通信費を減らすには、定期的に(3ヶ月が目安)請求書のチェックやプランの見直しなどをおすすめします。その際、子どもを含めて、使用している家族全体で話し合いながら削減の目標をたてるのもいいかもしれません。
料金の話だけではなく、携帯電話を安全に使う方法や、学生の場合は使う上での決まり事なども家族で話せたらいいですね。
次回は、通話料の見直しについて、考えてみたいと思います。
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