来年から始まる 「こども版NISA(ジュニアNISA)」 ってなあに?【2015年 第1回】

【2015年 第1回 来年から始まる 「こども版NISA(ジュニアNISA)」 ってなあに?】子育て主婦のためのマネー講座

合田 菜実子 (ゴウダ ナミコ)

 

みなさんこんにちは!
マイアドバイザー®jp登録ファイナンシャルプランナーの合田菜実子です。
今回は 「子育て主婦のためのマネー講座」
“家族のことで毎日忙しくて、お金のことを考える余裕がない” という方のために、知っておきたいお金の話を4回連載でお送りします。

 

 

 

第1回目のテーマは 「こども版NISA ってなあに?」

最近、新聞や雑誌、電車の中吊り広告などでも、よく目にする「NISA(ニーサ)」ですが、2016年からは、これに「こども」がくっついた「こども版NISA」が始まります。

もちろん、「マイナンバー」 のように、国民全員に関わる制度ではありませんが、これからの資産形成やお子さまの教育資金作りにも活用できる制度ですので、ぜひ、仕組みを知っておきましょう!

①NISAとは?

NISAとは、2014年からはじまった「少額投資非課税制度」です。分解すると、「少額」(少ないお金)で、「投資」した場合、「非課税」になる「制度」。「何が非課税?」 はい、投資信託や株式等に投資した場合に、その「配当や分配金、運用益等に対して税金がかからない」、つまり、元本100万円が運用で200万円に増えたならば、差額100万円をそのまま非課税で受け取ることが出来るのです。

通常の課税口座ならば、利益に対し20%課税されますので、100万円増えたらそのうちの20万円は税金を支払うことになりますね。

ちなみに、今現在(平成27年9月20日時点)の日経平均株価は18,000円程度。NISAが始まった2014年1月の日経平均株価は15,000円位ですから、日経平均株価に連動する投資信託を15万円保有していたとすれば、現時点での時価は18万円程度となり、運用益は3万円。通常口座ならば、その20%の6,000円かかる税金が非課税になるので、NISA口座を活用すればかなりおトクだということが分かりますね。ただし、運用益は売却したときに確定するため、あくまでも現時点での試算である点はご理解くださいね。

②NISAのお約束

・1年間の非課税枠は 100万円までと決まっています。(2016年より120万円)

・2014年〜2023年までの10年間に渡り優遇を受けることができます。

・それぞれのNISAの非課税期間は最長5年間でそれを超えると、原則課税の対象となります。

・制度が開始された2014年当初は「1人1口座で1つの金融機関のみの取引」というきまりがありましたが、2015年以降は、毎年金融機関を選択できるよう制度が改正されています。

(※こども版NISAは、年ごとの金融機関の変更は不可)

・取引できる金融商品は、・個別株式 ・投資信託 ・国内、海外ETF 等で、預貯金や債券、金、などは対象外です。

・株主優待などは通常の口座と同じように受けることができます。

 

ただ、デメリットもあります。利益に対しての税制メリットなので、元本割れした場合はNISA口座の恩恵を受けることができません。また、通常の課税口座ならばできる、「売却損が出た際に、損失を他の口座と相殺できる、損益通算」も対象にならないので注意が必要ですね。

 

③こども版NISAとは?

NISAの拡充版として、2016年4月からはじまります。

 

対象者 日本在住で0歳〜19歳まで
口座を管理する人 親権者
非課税枠 毎年80万円まで
(通常のNISAは100万円※2016年より120万円)
非課税期間 5年間 (通常のNISAと同じ)
資金の引き出し 非課税の適用を受けるためには原則18歳まで引き出せない

 

仕組みは通常の「NISA」とほぼ同じですが、③の非課税枠と、⑤の原則18歳まで引き出せない

点は大きく異なる点です。小さなお子さまは自分で運用は出来ないので、親権者が金融商品を選ぶ訳ですが、お子さまの将来のための資金作りや、非課税枠が子どもの人数分だけ増えるため、家庭単位での投資枠が増えるという意味ではとても有効な制度だと思います。

「なんだか面倒くさそう〜」と感じるかもしれないですが、「特定口座」を開設すれば、確定申告等の手続きも不要です。しっかり理解するためには、実際にご自身でやってみるのが一番です!

インフレ(物価上昇)が進めば、預貯金だけでは資産が目減りしてしまう可能性もあります!

ぜひ、投資の勉強だと思って「NISA」を少額から、始めてみませんか?

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