教育ローン ~誰が出す?親が出す?~【2006年 第4回】

【2006年 第4回】 教育ローン ~誰が出す?親が出す?~ 教育

小松 千重子 (コマツ チエコ)

教育費がどうしても準備できない場合には教育ローンがあります。
教育ローンは公的ローンと銀行などの民間ローンに大きく分けられます。

公的ローン

公的ローンは民間ローンに比べて低金利・固定金利ですが借りられる額が少なく所得制限がある場合があります。
公的ローンでは国民生活金融公庫の教育一般貸付が代表的です。
融資金額は一人につき200万円以内で借入時の利率が変わらない固定金利です。
(2006/1/10現在の利率は年1.85%)

世帯の年間収入が給与所得者990万円、事業所得者770万円以内の方が利用できますが、この額は今後引き下げられる予定です。
融資の対象となる学校は大学だけでなく、専門学校や予備校、高校も含まれます。

また使い道も学校納付金のほかに受験にかかった費用や住居にかかる費用も大丈夫です。

貸付制度

国の教育ローンにはほかに教育積立郵便貯金をしている人が利用できる「郵貯貸付」、厚生年金・国民年金の加入期間が10年以上の人が利用できる「年金教育貸付」があります。
どちらも一般貸付とは別口で借りることができます。

民間ローン

会社で財形貯蓄をしている方は雇用・能力開発機構から財形教育融資を受けることもできます。
民間ローンはやはり金利が高めですから金利や借入期間、返済額を考えて検討しましょう。
・みずほ銀行 変動 5.275% (金利優遇あり) 固定 7.1%
・常用銀行 変動 3.875%(金利優遇あり)
・足利銀行 変動 3.5~5.0%(金利優遇あり)
・群馬銀行 変動 4.275%(金利優遇あり)

奨学金制度

教育ローンのほかに奨学金という方法もあります。
日本学生支援機構の希望21プランが代表的ですが新聞奨学金や大学独自の奨学金を設けている大学もあります。

教育費は親が準備するものと言う考えがこれまでの常識ですが、学費の一部は奨学金を利用して卒業してから自分で返済する、つまり自分の学費は自分で負担するということも意義のあることではないでしょうか。
例えば江戸川学園取手のような中高一貫校でも特待生制度や奨学金制度のある学校もありますからよく調べてみましょう。

【2006年01月31日00時00分】

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