【2006年 第4回】[教育]積立方法 ~ 保険?貯金?投資?それが問題だ!!~
羽田野 博子 (ハダノ ヒロコ)⇒ プロフィール
前回は、小さいお子さんをお持ちの方のための積立方法を考えましたが、今まさに受験シーズン真っ盛りです。
子どもの合格を祈りつつも気になるのは授業料!
通帳とにらめっこをしながら電卓をたたく方も多いのでは?
わが家でも大学生を2人かかえた2年間は大変な思いをしました。
そこで今回はそんな場合の強い味方の教育ローンと奨学金についてです。
入学金、授業料といったまとまったお金が必要な場合
1.国民生活金融公庫
《教育一般貸付》
・金額・・・学生一人に付き200万円以内
・親の年収制限・・・世帯収入(990万円)事業所得(770万円)以内※今後引き下げられる予定
・金利・・・1.55%(H.17.12.9現在)
・返済期間・・・10年以内(在学中は利息のみの返済も可)
・窓口・・・国民生活金融公庫の各支店や最寄の金融機関
《郵貯貸付》・・教育積み立て郵便貯金の預金者のみ
・金額・・・積み立て貯金の残高の範囲で学生一人に付き200万円が上限
・親の年収制限・・・なし
・窓口・・・郵便局
2.財形教育融資(雇用・能力開発機構)・・・財形貯蓄をしている勤労者のみ
・金額・・・財形貯蓄残高の5倍以内で450万円が上限
・親の年収制限・・・なし
・金利・・・2.27%(H.18.1.1現在)
・返済期間・・・10年以内(在学中は利息のみの返済も可)
・窓口・・・会社、「勤労者財産形成融資業務取扱店」と表示した金融機関
3. 学校独自の提携ローン
この他にも、学校独自の提携ローンで、金利を学校で負担してくれる大学もありますので、
確認してみましょう。
4. 金融機関の教育ローン
国の教育ローンより金利は高めですが、所得制限がなく200万円以上の借り入れが可能
です。この時期のキャンペーンを一部紹介しましょう。(平成18年1月1日現在)
・中央ろうきん ・・・固定金利 1.9% (保証料0.7~1.2%)、 変動金利 1.775%(保証料0.7~1.2%)
・埼玉りそな銀行・・・変動金利 2.375%(保証料込み)
・足利銀行・・・変動金利 2.5%~(保証料込み)ポイントで金利は異なる
・東京都民銀行・・・変動金利 3%(保証料込み)
毎月の仕送りや教材購入の援助の余裕がない場合
1. 日本学生支援機構
奨学金というと成績優秀な一部の学生というイメージがありますが、有利子の奨学金は
比較的に受けやすく、一度採用されると、毎年適格認定を受ければ4年間貸与されます。
・金額・・・大学の場合、月額3・5・8・10万円の中から選択
・親の年収制限・・・家族構成や、公立か私立、自宅通学かどうかなどで異なる
(4人家族で、私立、自宅通学の給与所得者の場合で1341万円)
・金利・・・0.64%(H17.4~H17.12の平均貸与金利)毎月変更
・返済期間・・・卒業後20年以内(在学中は無利息)
・窓口・・・進学予定の学校、進学後も毎年春に申請可能
2. 地方自治体の奨学金
保護者が住んでいる自治体で独自の奨学制度を設けている公共団体があります。
他の奨学金と併用できないケースが多いので、直接、確認してみましょう。
3. 高校、大学独自の奨学金
多くの私立高校、大学では、独自の奨学金制度があります。経済的理由から受験する前にあきらめて選択肢からはずしてしまう、なんてことがあるようですが、まずは入学案内を取り寄せて検討してみましょう。
さて、これらの教育ローンや奨学金ですが、返済をするのは親?子ども?
借りる前にこれを確認しておくことが大切です。早い段階から進路と学費についても家族で話し合って、どこまで親が負担できるかを知らせておきましょう。
子どもにお金をかけるだけが、親の役目ではありません。
何不自由なく、お金をかけた子ほどフリーターになる傾向もあるようです。
子どもが巣立った後の自分たちの老後の生活の為にも、また子どものやる気を促すためにも学費の一部は自分で返済させたほうがいいのではないでしょうか?
【2006年01月31日00時00分】
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