【2006年 第1回】地域特性 今のままの教育では子供たちは生きていけない! ~FPが学校教育に期待するもの~教育
平田 浩章(ヒラタ ヒロアキ)
広島県教育委員会が実施した「義務教育に関する県民意識調査」の結果を見ていて気になることがありましたのでピックアップしてみます。
「社会の変化に対応するために学校教育が力を入れることが必要なこと」という設問の上位回答は次のとおりです。(複数回答方式)
1. ボランティア活動等で社会や人々に貢献、奉仕する精神を養うこと(53.1%)
2.幅広い世代との交流を行い、福祉に対する関心を高めること(42.9%)
3.日本の文化や伝統を大切にする心を養うこと(38.8%)
以下、英語力の向上や体力づくり、環境問題、コンピュータの活用などが挙げられていました。
[調査地域-広島県全域、調査対象-内在住の満20歳以上の県民、調査時期 2002.7.23~8.13]
金銭教育
これらの回答結果を見たときに私が感じたことは、「金銭教育」というものがどこにも挙げられていなかったということです。
私は現在まで、社会にでる前にお金のこと(貯蓄・保険・ローン・税金・金利・ライフプランやマネープランを立てることの重要等)を少しでも勉強できていたらと思うことが様々な場面でありました。
学校では教えてもらえなかったこれらのお金に関わることに、一歩社会に出たとたんに現実問題として訳もわからないまま取り囲まれるのですから・・・。
現在も自己破産者やお金のことで尊い命を自ら絶つ方が多くいます。
少しでもお金のことについて正しく学ぶ機会があったらそのような事態は避けることができたかもしれません。
生き残っていくために
私たちの世代は、本格的な少子高齢社会の入り口に立ち、厳しい状況で生きています。
しかし、将来は現在の厳しさとはレベルが違う状況になるのは明らかです。
私の子供たちの世代は、そんな誰も経験したことのない未曾有の超少子高齢社会で生き残っていかなければなりません。
今の子供たちに、マネーバランスをとる力や知恵、そして失敗することがあってもそこからリカバリーしていく力を養わせ、同時に様々なリスクについて学ばせ、経済的にも強く生き抜いていけるように育ててあげたいですね。
当事者意識をもってかかわっていく
私自身、現在はFPとして、また、金融広報委員会のアドバイザーとして、子供の金銭教育に関する活動をおこなっています。
その必要性を一人でも多くの教育者や親の方たちに早く気づいていただきたい、そしてFPの皆さんにも当事者として関わっていただきたいと強く願っています。
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