【2006年 第3回】積立方法 学資保険やこども保険、やめませんか? 教育
平田 浩章(ヒラタ ヒロアキ)
教育資金の準備で思い浮かぶのは学資保険やこども保険です。
保障機能や万が一の際の保険料免除機能などもありますが、学資保険に加入する最大の目的はなんといっても教育資金を蓄えて増やすことです。
学資保険を検証
それでは実際に加入期間中に総額でいくら払って、いくら受け取れるのか現在の学資保険で見てみましょう。
すでに学資保険やこども保険に加入している方はお手元に保険証券をご用意ください。
「かんぽのホームページ」で簡単に学資保険の保険料計算ができます。
入院や通院などの特約をつけずにシンプルにシュミレーションすると次のとおりとなります。(子どもの年齢や契約者の年齢により保険料は異なります)
・加入期間 18年間
・満期日 18歳満期(現在はゼロ歳と仮定)
・満期金 500万円+契約者配当金(金額は運用結果による)
・保険料(月払)24,200円 [支払総額5,227,200円=24,200円(月額)×12ヶ月×18年間]
低利回運用であてにできない契約者配当を除いて考えると、約522万円払って500万円しか戻ってこないので18年間で22万円のマイナスということになります。
利回りを単純に年換算するとマイナス22万円÷元金522万円÷18年間=マイナス0.23%です(実際には分割払いなので利回りは若干上がります)。
元本割れしていますね。
金利はほとんどゼロでも元本割れしない普通預金の方がマシですね。
皆さんが加入している学資保険や、こども保険はどうでしたか?
教育費に資産運用の取り組みも考える
さらに前回のコラムでも過去15年間で教育費は1.5倍に上がったと書きましたが、今後の15年間や18年間は、上昇の度合いが増してくると私は考えています。
元本割れしてしまう学資保険や、低金利の預貯金では追いつきません。
ぜひ皆さんはマネーのことに強くなって、物価上昇から財産の目減りを守りながら分散投資などで安全性と収益性を高めた資産運用の取り組みも視野に入れて考えていただきたいところです。
月々2万円の積み立てを5%の複利の利回りで18年間運用できれば約700万円。月々3万円なら約1,050万円になります。
教育費の上昇にも対応できますね、頑張ってください!
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