【2006年 第3回 】[教育]積立方法 ~積立のセオリー~
大山 順 (オオヤマ ジュン)
教育資金の準備に用いられる商品として代表的なものには、保障と貯蓄を同時に準備できる「学資保険」や「こども保険」などの保険商品が、また世帯主に十分な死亡保障があり貯蓄性を重視する場合は、郵便局の「教育積立貯金」や「一般財形貯蓄」などがあります。
最近の超低金利時代を反映し、「投資信託」などのリスク性商品を利用した積立方法なども取り上げられるようになりました。
どれを選択すれば良い?
「どれを選択すれば良いのか・・・」なかなか迷いどころです。また、どれか一つを選択する必要はありませんので、複数の異なる特徴をもつ商品を組み合わせて、リスク分散の効果を持たせながら利用する方法もあります。
いずれにしても、各商品の「しくみ」をしっかりと理解・納得した上で、今後のライフプラン・マネープランに合ったものを選択すべきでしょう。教育資金といえば、家計の3大支出の一つ。その大きな投資額に見合うだけの「時間」や「費用」を掛けて、じっくりと選ぶことをお勧めします。
積立の重要なセオリー
ところで、「これから積立(教育資金準備)を始めよう!」と考えた場合に、最も重要なセオリーはなんでしょうか。
個人的には「どの商品を利用するか?」よりも、できるだけ早く「始める」こと、そして苦しくても、面倒になっても「続ける」こと、だと思います。
積立(教育資金準備)には、「しやすい時期」と「しづらい時期」があります。
経済的に、最も積立しやすいのは独身時代や子どもが生まれる前の時期。次のチャンスは子どもの誕生に合わせて積立を開始するケース。
その後子どもが成長するにつれ、家計における教育費の割合は大きくなり、積立に回せる資金は減少していきます。まして「住宅ローンの返済」と「子どもの教育費のピーク」が重なってしまう時期は、積立よりも貯蓄の切り崩しが必要になるかもしれません。
まずは、預貯金でも(極端に言うとヘソクリでも)よいので、始めてみましょう。
積立ながら納得できる商品が見つかれば、そこで資金を移してあげても遅くはありません。
一番のリスクは、教育資金が必要となる時期までの「時間」を浪費してしまう事、積立できる「時期(機会)」を逃してしまう事ではないでしょうか。
【2006年01月25日00時00分】
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