【2006年 第2回】購入価格 35歳で持ち家――3大都市圏で一番若い! 住宅
大沼 恵美子 (オオヌマ エミコ)⇒ プロフィール
ミニバブルのようなマンション・住宅の建設ラッシュ、そして「持ち家適齢は35歳」を裏付けるかのように若い世帯がそれらを購入しています。
背景には、住宅地価が下げ止まり一部上昇に転じたこと、住宅ローン金利が超低いこと、住宅購入時の税制面での優遇措置が縮小されていくこと、住宅建築コストが上昇傾向になったことなどが考えられます。
住宅金融公庫融資を利用してマンション・建売住宅を購入した人を対象に行った「2002年 公庫融資利用者調査報告」によると、
1.利用者の平均年齢:
東海圏は3大都市圏(首都圏・近畿圏・東海圏)の中で一番若く、マンション購入者は35.6歳(3年連続低下)、建売住宅購入者は35.3歳(6年連続低下)で、
首都圏の購入者よりそれぞれ1.2歳、1.9歳、全国平均よりも約1歳若い。
2.利用者の世帯年収:
東海圏のマンション購入者は587万円、建売住宅購入者は604万円で、3年連続の低下です。
これは全国平均より約50万円低く、3大都市圏で一番低収入ですが、購入年齢が若いことから当然と思われます。
3.購入価格:
東海圏のマンション平均購入価格は3年連続低下し2,580万円、建売住宅も5年連続低下し3,465万円、3大都市圏で一番低価格です。
4.返済負担率(1ヶ月の返済額÷その世帯の月収(=年収÷12)):
マンション購入者は17.6で、3大都市圏では最低、全国平均を2.6ポイント下回ります。一方建売住宅購入者は22.5で、首都圏の負担率22.0を0.5ポイント上回る厳しい状況です。
総務省「住宅・土地統計調査」(2003年10月1日調査)から見える愛知県民の住居は、東京都民に比べ敷地は約1.8倍、延べ面積が約1.4倍のゆったりした家。
しかし、持ち家率は58.7%と、岐阜県73.4%、全国平均61.2%を大きく下回っています。
東海圏は、若くして家を持つことができる地域ですが、愛知県に限ると住宅購入予備軍が多いようです。
【2006年2月15日00時00分】
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