【2013年 第5回 ヤマカゲからのラジオこぼれ話 その5】
ヤマカゲからのラジオこぼれ話
キムラ ミキ
介護保険関連のセミナーを依頼された時に、担当者から「介護保険は難しいですよね」という言葉を聞いたこともあり、4月は介護保険のお話をメインにしておりました。
身内の介護に当事者として関わったことがなければ、
1割の自己負担で介護サービスを受けられるということを知っているくらいで、
介護保険について詳しく考える機会もないのかもしれませんよね。
改めて、介護保険について概要をお話しますと、
介護が必要な度合いは、
要支援1、2および要介護1~5の7区分に分けられています。
介護サービスを利用したいと申請すると、
認定調査を経て、どの区分に該当するかが判定されます。
この区分ごとに、サービスの支給限度額が決められていることについて、
意外に、ご存知ない方が多いように思います。
例えば、要介護3ではサービスの支給限度額が月額267,500円。
支給限度額とは、1割の自己負担で介護サービスを受けられる限度額ということです。
この金額を超えた介護サービスの費用は、全額自己負担となります。
要介護3というと、自力歩行が難しかったり、
排せつ、入浴、衣服の着脱などにも全般的に介助が必要となる状態です。
訪問身体介護3,000円/20~30分、訪問入浴介護12,500円/1回といったサービス費用の目安を知ると、
介護保険の1割負担で受けられるサービス量は、
潤沢ではないことに気づきます。
施設サービスであれば、なおさらのことです。
実際、ケアプランを作成するケアマネージャーさんに話を聞くと、
1割負担の負担すら重いのに、全額負担だなんて…。とか
サービスは受けたいけど、金銭的な理由でサービスを利用しない。とか
お話される高齢者の人も多いとおっしゃいます。
介護を必要としない健康作りに努めることが優先ではあるものの、
万が一、介護が必要となった場合に、どのような介護を受けたいのか、
そしてそのためにはどれくらいの費用がかかるのか、
そのためには、どんな準備が必要なのか…。
ラジオを聞いて下さった方にとって、
少しでも考えて頂ける機会になっていたら嬉しいなと思っています。
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