歴史から学ぶライフプラン&ファイナンシャルプランニング(3) 風雲児・織田信長から学ぶ “規制緩和≒既得権益との対決”【2014年 第3回】

2014年 第3回 「風雲児・織田信長から学ぶ “規制緩和≒既得権益との対決”」- 歴史から学ぶライフプラン&ファイナンシャルプランニング

織田信長像(狩野元秀画、長興寺蔵)

佐藤 益弘プロフィール

3回目は・・戦国時代の武将で人気投票すれば、先ず№1になるのがこの方です。

そう、生き方も、そして非業の死からしても「日本人離れした」壮絶な人生をされた

風雲児“織田信長” (おだのぶなが)です。

信長の魅力は、この「日本人離れした」生き方&発想なのでしょう。

このコラムは、2014年に執筆した マイアドバイザーコラム 「歴史から学ぶお金の話」シリーズの加筆修正版のコラムです。

はじめに・・・

最近は、50歳代、60歳代のご自宅(中古住宅)の対処~買換えやリフォーム、賃貸物件への変更、空き屋対策などのFP相談が増えています。

こんにちは、お金の家庭教師こと、株式会社優益FPオフィス・CFP®認定者の佐藤益弘です。

さて、3回目に登場して頂くのは・・・戦国時代の武将で人気投票すれば、先ず№1になる方です。

風雲児“織田信長”(おだのぶなが)です。

信長の魅力は、戦国時代の日本人としてはかけ離れた革新的発想を持ち、たぐいまれな行動力によりそれを実現していき、また、天下統一の直前に、日本史史上最大のミステリーの1つと言われる「本能寺の変」により、非業の最期を遂げたことなのでしょう。

今年の大河ドラマでは、江口洋介さんが、そして月9初の時代劇では、小栗旬さんが演じられていますが、先ず、男優であれば演じてみたいという役柄なのだそうです。

とにかく、(私を含めた)普通の人生しか送れない大多数の現代人にとっては、極めてレアな人生を送った“織田信長”(おだのぶなが)を意識せずにはいられないのだと思います。

今回は、どうしてあの戦国時代に「日本人離れした」生き方&発想ができたのか?

少し垣間見てみたいと思います。

織田信長とは、どんな人?

プロファイル(略歴)は、以下の通りです。

 信長に関しても、秀吉同様、勉強になる逸話がたくさん伝わっているので、絞り込むのはとても難しいです。

前述したとおり、毎年、名だたる俳優さんが信長を演じていますが、常にぶれないのが、「身分を気にせず、貧民であっても人を人として扱った点」です。

私が最も好きな点なのですが、身分が確定していた戦国時代にそれができたと言うことは、よほどの開明家か、リアリスト(現実主義者)だったのだろうと思います。

ただ、だからこそ、比叡山の焼き討ちなど苛烈と云われる所業ができ、非情とも言えるくらいの成果主義が取れた≒様々な逸話を残せたのだろうと思います。

信長から学べる現代の知恵!

最も学べる点は、「規制緩和≒既得権益との対決」でしょう。

つまり、今回の具体例は「楽市楽座」です。

「楽市楽座」とは、朝廷や貴族・寺社などに金銭などを払う代わりに営業や販売の独占権などの特権を認められた「座」「一座」「問屋」などの既得権集団に対して、各地の戦国大名が自分自身の領主権確立のため、様々な商人を城下や領国に集めるために出した「楽市令」のことになります。

わかりやすく言うと、「朝廷や貴族・寺社に金銭(=税金)を納めるくらいなら、私の領地内で商売をした方が(税金が安いから)お得だよ」という政策を出し、城下町や領地内に商人を集めることで、景気を良く=商業を豊かに栄えさせることで、経済発展させ、結果として、領主である自分自身の富も確立させるという仕組みだったと思われます。

現代の景気対策そのものですね。

元々、最初に行ったのは、南近江(滋賀)にいた六角定頼という大変優秀なお殿様だったのですが、本拠を岐阜に移した信長が大々的に行い、大きな富を得たことで有名になりました。

この状況は、イエズス会士として戦国時代の日本で宣教し、信長とも面識のあったルイス・フロイスが著書『日本史』の中で、「岐阜は古代バビロニアのように栄華を極めている」と記していることからも明らかでしょう。

では、なぜ、信長にそのようなことができたのでしょうか?

実は、信長の家は、元々、商業が発展していた尾張半国を治め、年貢以外に通行税など関税を取っていた家です。

ですから、ここら辺の商人的な気質や“モノが動けば富が生まれる”という発想は元々持ち合わせていたのだろうと思われます。

ちなみに、これが原因とは言いませんが、これらの対応により損失を被った(その可能性があった)既得権益である、当時の寺社勢力等との対決は、やはり避けられなかったのだろうと感じます。

項数が足りなくなってしまいました。

後は、直接、お会いしたときお話しできれば・・・と思います(笑)。

以上、次回に続く。

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