【2005年 第4回】 リフォーム(種類、費用) ~リフォームは計画的に~ 老後
鈴木 克昌 (スズキ カツマサ)⇒ プロフィール
リフォームというと、最近は、まず頻発する詐欺事件が頭に浮かびます。
なんとも腹立たしいことですが、それだけ、高齢者の方々のリフォームへの関心は高いということも言えるのかもしれません。
リフォーム事業
新規住宅着工が伸び悩む中、住宅メーカーや工務店、住宅設備業会社等も、こぞってリフォーム事業に注力しています。
中でも信越・北陸地域は、他地域に比べて住居関連費にお金をかける傾向が強いことから、特に有望な市場と目されているようです。
国土交通省の「住宅市場動向調査」によると、平成15年度にリフォーム費用として支払った金額は、全国平均で210.5万円となっています。
老後の生活におけるリフォーム
老後の生活におけるリフォームでは、その金額も跳ね上がり、500万~1000万、場合によっては何千万円という、新築並みの金額に上ることもあるようです。
老後のリフォームでは、単に住宅の維持・修繕というだけではなく、子どもの独立や二世帯同居など、ライフスタイルの変化に対応するための大掛かりなリフォームが必要となる場合もあります。
リフォームと費用負担軽減制度等
また、高齢者にとっては、加齢対応(バリアフリー)化のためのリフォームも、重要な課題となります。
住宅金融公庫には、「高齢者向け返済特例制度(バリアフリーリフォーム)」という融資制度があり、バリアフリー化のためのリフォームに対して最大500万円までの融資が受けられます。
ちなみに、住宅金融公庫の融資については、首都圏と北陸では、銀行等を通さず直接公庫への申込もできるようになっています。
介護が必要になった場合には、介護保険から、住宅改修費用として要介護度に関係なく20万円(自己負担1割)まで支給が受けられます。
また、一部の市町村には、重度の障害者や寝たきりの高齢者のために住宅を改造する場合、費用の一部を市や町が助成する制度があります。
たとえば石川県羽咋市では、在宅福祉が目的のリフォームの場合、所得に応じて50万円~100万円の助成金が給付されます。
住宅のリフォームに対しては、新築のときと同様、資金面も含めて計画的に取り組むことが肝要です。
それが、リフォーム詐欺などに引っ掛からないための備えともなるでしょう。
【2005年11月09日00時00分】
この記事へのコメントはありません。