【2005年 第1回】就職活動(人気企業、業種、賃金) ~「内定ブルー」の長い春 ~新卒者
安藤 朋子 (アンドウ トモコ)⇒ プロフィール
例年同様、今年も大学生の就職活動が始動し始めました。毎年必ず公表される人気企業ランキングの上位には相変わらず金融機関を筆頭に一流企業の大手の名前が並びます。
北関東での人気企業ランキングでも上位には金融機関が上がっています。いつの時代も「就職は有名企業へ」という風潮があるのでしょうか。
就職活動
学生の就職活動(今は就活と言うらしい)の時期も一昔前と比べて1周期ほど早くなってきているようです。
私の頃(ウン十年前?)は大学4年生になってから動いたものです。
今の大学生は早くて大学3年生の夏ぐらいから自己分析や資料請求を始めて秋には企業訪問を行っているようです。
そして内定をもらう時期は早い学生で冬頃のようです。
内定ブルー
だからでしょうか、マリッジブルーという言葉は昔からありますが最近「内定ブルー」という言葉があるようです。
大学4年生の春には就職先が決まっているわけですから、実際に働き始めるまで約1年もあるわけです。
長い春ということです。
その間に「就職先は本当にここでいいのか?」「本当にしたい仕事はこれ?」とアレコレ悩み不安になるようです。
今の学生は賢くいろいろなことを考えています。
人間は悩んで成長するものですからよいことだとは思うのですがとても脆く見えます。繊細過ぎます。
ちょっとしたことですぐにポキッと折れてしまいそうです。
不安になって当たり前
二十歳を過ぎたら成人と言われていますが21歳、22歳なんてまだまだ子供です。
悩んで当然なのですが生きていく上での必要不可欠な何かが不足しているように思えてなりません。
失敗を恐れ過ぎるあまりに、困難にぶつかることに対する免疫がないように思うのです。
大学生の時点で自分のやりたい仕事はこれだ!という確信なんか持てるはずがありません。
もちろん確信のある学生はそれでよいですが大半はそうではないでしょう。
模索して当然、不安になって当たり前。なのにその反動なのか規模の大きい企業に就職しても、自分のポジショ
ンが見出せず適応できず数ヶ月でやめてしまいフリーターやニートになってしまう新社会人も多いようです。
自分らしくいられる仕事を見つける
積み重ねてきた時間と環境の中で自分の中に蓄積されてしまった概念やこだわりを捨て、自分が自分らしくいられる仕事を見つけることはたやすいことではありません。
だから学生のときに辿りついた仕事を生涯続けなくてはいけないということでもないのです。
学生時代に「自分」を自身で本当に理解している人はそう多くはいないはずです。
理解しているつもりになっているだけで、自分を理解するというのはそう簡単なことではありません。
大きくなくてもいい、有名でなくてもいいから確実に飛躍している規模の小さいで企業で自分のポジションを見つけ会社の成長に直接貢献できるような環境で仕事をすることもまた道です。
失敗や挫折を恐れない強さ、失敗や挫折をしてしまっても自分で立ち直れる回復力が今の学生や新社会人には必要なことではないでしょうか。
【2005年09月14日00時00分】
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