【2005年 第3回】起業~ 起業の事前準備「パーソナルブランディング」はできている?~個人事業
大石 泉(オオイシ イズミ)⇒ プロフィール
先日、名古屋の高岳で就職支援サービスの打合せがあった。
その後の懇親会で「愛知県のメジャーな起業家は誰?」と尋ねようと見回すと、何のことはない、周りは起業家だらけ。
女性社長、青年風社長、見るからに(?)社長。
他にも今年独立したばかりという人もいて、今日の集まりは起業家交流会だったかしらと勘違いするほど。
とにかく皆パワフル。起業の際の必要条件のひとつが、この“パワー”であることは間違いない。
起業に大切なものは
だがもちろん、パワーだけでは起業は成功しない。人間とビジネスモデルそのものに魅力が必要である。
先の集まりでも、起業家である社長と手がけるビジネスに魅力を感じて、協力者が集まっていることを実感した。
だが、創業者の力や魅力が絶大であればあるほど、その引退時に会社のパワーがダウンする危険性があることも事実だ。
新設事業所数と廃業事業所数
さて、平成16年事業所・企業統計調査(統計局)によれば、平成16年の愛知県における新設事業所は39,973社、廃業事業所は59,721社と、廃業事業所の方が19,748社も多い。平成13年から平成16年までの増加率は▲6.8%である。
起業も大変だが、存続させることがどれほど大変なことか、想像に難くない。
新規開業実態調査によれば…
国民生活金融公庫の2004年度「新規開業実態調査」をみると、開業時の年齢は平均で42.6歳。
これは、91年の調査以来、最高値。「45歳以上」の割合も42.2%と過去最高を記録した。
アンケート回答企業の業種を見ると、「一般消費者を主な顧客とするサービス業」がもっとも多く15.8%。
次いで、「医療・福祉」、「小売業」、「飲食店・宿泊業」と続く。
開業動機や現在の事業に決めた理由では、「仕事の経験・知識・技能を生かしたかった」がダントツである。
同調査項目の中に、「目標月商達成率が「75%未満」にとどまる企業の割合」があるが、開業計画に対してアドバイスを「受けなかった」起業では42.8%、「受けた」企業では37.2%との興味深い結果が出ている。
また、「同じ業種の事業経営者」からアドバイスを受けた企業では、目標月商達成率が「75%未満」となる割合が、受けなかった企業と比べて低くなっており、先輩経営者のアドバイスが有効であるとわかる。
起業成功の条件
仕事をしていると、一人では何もできないものだとつくづく思うが、起業もまた同じ。有益なアドバイスを受けるには、確かな人脈が必要。
自分に魅力がなければ何事も立ち行かないのである。
起業に向けての事前準備は万端であろうか。成功の必要条件が、「パーソナルブランディング」であることを肝に銘じたい。
【2005年09月28日00時00分】
この記事へのコメントはありません。