〔新社会人〕増加する金融トラブル、相談件数トップは20代【2006年 第1回】

【2006年  第1回】〔新社会人〕増加する金融トラブル、相談件数トップは20代  仕事~

大山 潤 (オオヤマ ジュン)

まもなく新社会人誕生の季節を迎えます。
これまでの高校進学や大学進学などと同様に、新しい環境・出会い・可能性などを胸に、新鮮な気持ちでこの季節を迎えられているのではないでしょうか。

経済的自立

新社会人となるにあたり、進学の時とは大きく異なる変化があります。
その中の一つが、経済的に自立しなければならないということです。
経済的に自立するということは、生活する為に必要な収入を自分で得ることはもちろん、自分の裁量でお金を使う自由を手に入れる代わりに、その経済活動に対して責任を負わなければならないということです。

消費生活相談件数(仙台市)の32%は20代

「平成15年度 仙台市消費生活相談の概要」では消費生活相談の総件数は16,879件で、14年度の2倍強の増加を示し、3年連続で過去最高の件数を記録しました。
20歳未満の5%と20歳代の32%で37%に達します。次いで多いのが30歳代の29%。
俗に言われた「オレオレ詐欺(振り込め詐欺)」などの印象で、高齢者の相談件数が多そうなイメージですが、実は20代30代の金融トラブルが多い事に驚かされます。
苦情相談の件数が最も多かった商品・サービスは、はがきや封書で身に覚えのない支払請求を送り付ける、“無料”で利用した出会い系/アダルトサイトから高額の料金請求を受ける、といった不当請求(架空請求)関連の相談件数が、 13年度の154件、14年度の1,290件に対して、15年度は10,638件と、2年連続で8倍以上の激増となっています。

不当請求や保証料詐欺に気をつけて

苦情相談の件数が最も多かった商品・サービスは、はがきや封書で身に覚えのない支払請求を送り付ける、“無料”で利用した出会い系/アダルトサイトから高額の料金請求を受ける、といった不当請求(架空請求)関連の相談件数が、 13年度の154件、14年度の1,290件に対して、15年度は10,638件と、2年連続で8倍以上の激増となっています。
また“ヤミ金融”や“多重債務”などの「フリーローン・サラ金」に関する相談、特に最近は、融資申込者から“手数料”や“保証料”などの名目でお金をだまし取る“保証料詐欺”が目立ってきているということです。
キャッシュカードやローンによる支払の先延ばしに慣れてしまうと、実際のお金の流れに対する意識が薄くなりがちです。家計簿とまではいかなくとも、せめて自分の収入と支出だけは把握しておきたいものです。

「何か」を手に入れたいと思った時は、「何か」と「値札」との比較だけで
なく、その「値札」に書かれた金額を手にするために、自分がどれだけの時間と労働力を必
要としたのかを考えてみると、これまでと少し違ったお金の使い方ができるのではないでしょうか。

【2006年03月09日00時00分】

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