【2006年 第4回 】会社への忠誠心はありません!? 新社会人
海野 千絵 (ウンノ チエ)
毎年話題になる、新社会人の特徴。最近の新社会人は?
新社会人の仕事観って?
キリンビールの新社会人の仕事観に関する調査(2005年)によると、新社会人の仕事観は、「仮に転職しても自分のやりたいことをやりたい」(49%)が最も多く、「会社では出世したい」(40%)を上回っています。
また、「どの位まで出世したいか」についても「専門職としてエキスパートを目指す」(28%)がトップとなっています。
ユーキャンの調査(2003年)でも、「就職後もなんらかの資格を取得したい」と考えている新社会人の割合は、約90%にものぼっていて、その理由は、「将来、転職時に役立つと思うから」と答えた人(300人中141人)が、「業務上、取得する必要がある」と答えた人(300人中94人)を大きく上回っています。
このように、起業ブームなどの世相を反映してか、会社への忠誠心よりも、自分自身のキャリアや価値を高めることを重視する傾向が見られます。
新社会人になったその日から、転職のことも考えているのかぁ……改めて時代は変わったと実感しますね。
働きながらどこで学ぶの?
あまり知られていないこんなところでも在職者向け講座を開講しています。
≪雇用・能力開発機構都道府県センター≫
全国47都道府県に設置された雇用・能力開発機構都道府県センターは、職業能力開発施設と連携して、在職者向け職業訓練(能力開発セミナー)を実施しています。管理・事務系のセミナーが多いのが特徴です。
また、通信衛星を活用して、産業界の中央団体と共同研究、開発したセミナーなども開催されています。
群馬県には前橋市に、栃木県には宇都宮市に、茨城県には水戸市に設置されていますので、ぜひ、ホームページでチェックしてみてください。
セミナーは、管理・事務系、機械系、電気・電子系、情報・通信系、居住系、デザイン系、科学系などの分野があり、群馬県では517講座、栃木県では376講座、茨城県では378講座も開催されています(2006年3月23日現在)。
≪大学での公開講座≫
各大学では、教育や研究の成果を広く社会に還元し、地域社会との交流を図るため、語学、教養といった一般向け公開講座のほか、職業人・指導者等の専門家向けなどの公開講座を積極的に開講しています。
各大学のホームページから講座一覧を見ることができます。宇都宮大学、群馬大学、高崎経済大学、茨城大学、筑波大学のホームページを閲覧すると、講座数はまちまちですが、各校それぞれ地域特性や特徴があり、参加してみたいと思う講座がいくつもありました。
終身雇用制度が崩壊しつつあり、会社まかせの人生から自立した人生へ変えなければならないのは確か。そのための生涯学習は良いことだと思います。
でも、会社がイヤになったらすぐ辞めればいい!と安易に考えるのはダメ。どんな仕事でも楽しいことばかりではありません。がまんすることも必要なのです。
せめて3年はがんばってみて!「石の上にも3年」って言いますから!!
【2006年03月31日00時00分】
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