老後のことを考えて資産運用を始めていきたい  【2010年 第2回】

【2010年 第2回 老後のことを考えて資産運用を始めていきたい 】相談コラム

恩田 雅之プロフィール

 

 

 

 

 

 

 

 

相談事例

●相談者 Yさん

●家族構成 Yさん(48)会社員、妻(47)パート、長男(19)大学生

●相談内容

 教育費の心配が無くなってきたので、そろそろ夫婦の老後を考えて資産運用を始めていきたいと考えています。

今まで預金、貯金以外の資産運用の経験がありませんので、何をどう始めたらいいのか、わからなかったので相談にきました。

●収支表
【月の収入】
Aさん 手取り 28万円 ボーナスは年間で 80万円
妻 手取り 7万円
(収入合計 35万円)
【月の支出】
食費 5万円 生命保険料年払い 30万円
光熱費 3万円
教育費 3万円
住居費 8万円
通信費 1.5万円
夫小遣 2.5万円
妻小遣 1.5万円
雑費 5.5万円
貯蓄 5万円
(支出合計 35万円)
【貯蓄】
普通預金 350万円
定期預金 800万円

 

●回答
資産運用を始めるには、実際の余裕資金がいくらぐらいあるか、把握してから始めていくようにしましょう。

まずは、貯蓄を3つに分けることからスタートしましょう。

1.生活費の予備資金
2.5年以内に使う予定がある資金
3.5年以上使う予定が無い資金
と貯蓄を3つに分けます。

生活費の予備資金

生活費の予備資金

Yさんの毎月の支出は、貯蓄を除くと30万円になります。

万が一、Yさんが怪我や病気で働けなくなった場合を考えて、予備の生活資金として6ヵ月分〜12カ月はすぐに引き出せる預金で用意しておきましょう。

Yさんの場合は、30万円×6か月=180万円から 30万円×12か月=360万円になります。

 

5年以内に使う予定の資金

5年以内に使う予定の資金

5年以内に使う予定にしている資金の金額を把握します。例えば、車の買い替えですとか、リ フォーム代などがそれにあたります。Yさんは3年後に車の買い替えを予定していましたので、購入金額として300万円準備することにします。

 

5年以上使う予定が無い資金

5年以上使う予定が無い資金

Yさんの場合 5年以上使う予定の無い資金は、670万円(=350万円+800万円-180万円-300万円)から 490万円(=350万円+800万円-360万円-300万円)までの間の資金が投資に回せる資金になります。

最後に投資に回せる資金を、どのくらいの利回りで運用していくかを考えていきます。

仮に、Yさんが余裕資金500万円を老後ための資金作りとして運用に回し、年利回り3%ぐら いを目標とした場合の運用の仕方として3つほど例を挙げます。

 

1. 1種類の金融商品で運用する。

500万円を年3%の利回りが期待できる金融商品に投資する。

 

2. 2種類の金融商品で運用する。

300万円を金利0.1%の定期預金で運用し、残り200万円を8%の利回りが期待できる金融商品 に投資する。

トータルの利回りは16.3(0.3+16)万円÷500万円×100=3.26%になります。

 

3. 3種類の金融商品で運用する。

200万円を金利0.1%の定期預金で運用、100万円を利回り1.3%の国債で運用、残り200万円 を7%の利回りが期待できる金融商品で運用する。

 

トータルの利回りは、15.5(0.2+1.3+14)万円÷500万円×100=3.1%になります。

2.3.は複数の金融商品に分散することで、価格の変動による利回りの変動を低く抑える分散効果が期待できます。

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