【第3回 どこを切り詰めればいいか教えてほしい】
相談コラム
佐藤 名ゝ美(サトウ ナナミ)⇒プロフィール
このコラムは、相談いただいた事例を紹介するコラムです。
相談者・家族構成
みゅうさん
夫(28)会社員、みゅうさん(29)求職中、長女(5)、長男(4)、義母(53)無職、実父(60)会社役員
相談内容
現在の住まいは、私の実家の敷地内にある父名義の建物です。ここに夫の母と同居しながら、父に家賃を払っています。
私は現在、就職活動中ですが、子どもが小さいことで敬遠されるのか、なかなか決まりません。
貯蓄を切り崩して生活している状態です。
教育費や老後のことを考えると不安ですが、家計簿も毎月平均していて、どこ切り詰めればよいのか分かりません。
無駄なところがないかアドバイスをお願いします。
回答
お父様のお隣にお住まいということで、食費と水道光熱費は二世帯分ですね。
それにしても、水道光熱費はちょっと高すぎる気がします。
水や電気、ガスなどは貴重な資源です。地球環境を守るためにも、節約したいものですね。
水道は流しっぱなしにしない、
ガスは中火で余熱調理を心がける、
使わない家電品のプラグはこまめに抜く…
といった小さな心がけをご家族全員で持って下さい。
きっと大きな成果となるはずです。
他はどこというムダがない中で、目立つ出費が保険料。
貯蓄型のものが多いので一概に「多すぎる」とは言えませんが、
「貯蓄のつもりで加入したもののほとんどが元本割れしている」という現実は直視する必要があると思います。
お子さん方の学資保険は、各200万円ずつの満期保険金に対して、
それぞれ310万円、約245万円の保険料払い込みが必要です。
また、お義母様名義の積立保険も、50万円の満期金に対して60万円の払い込みとなっていて、
これらを合計すると、165万円も損することになります。
まずは、現在の解約払戻金がいくらになっているのかを保険会社に尋ねてみましょう。
既に払い込んだ保険料との差額が、
満期まで支払う場合のマイナス分と比較して小さい、あるいは大差ないようであれば、解約も検討すべきです。
その上であらためて貯蓄方法を検討し直しましょう。
最後に一点気になるのは、お父様に万一の場合のことです。
現在お住まいの家は、お父様からの相続財産になりますので、
みゅうさん以外にも相続人がいらっしゃる場合は、その方々にも相続する権利があります。
最悪の場合は、今のまま住み続けることができなくなる可能性も…。
そうならないために、関係者で話し合いの上、お父様にはお元気なうちに遺言を書いておいていただきましょう。
このコラムは、熊本日日新聞(2004年4月~2005年3月)に掲載された「家計CHECK」を加筆修正したモノです。
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