【2010年 第12回 貯蓄が全くできません】相談コラム
佐藤 名ゝ美(サトウ ナナミ)⇒プロフィール
このコラムは、相談いただいた事例を紹介するコラムです。
相談者・家族構成
夫(25)会社員、まるさん(28)専業主婦
相談内容
昨年、結婚を機に退職しました。そろそろ子どもが欲しいと思っているので、当分働く予定はありません。子どもは少なくとも2人は産みたいと考えており、いつかはマイホームも建てたいです。
「貯金をしなければ…」と思うのですが、今のところ全くできずにいます。どこをどう切り詰めればいいのかアドバイスをお願いします。
回答
「食品は有機無農薬」「教育には妥協しない」「貯蓄がなによりの楽しみ」・・・などなど、家計をどのように運営するかというのは、各家庭の価値観に応じて様々です。
しかし、まるさんの家計を拝見すると、ご夫婦の小遣いと交際費、娯楽費の合計が10万円に上り、手取り額の半分近くが“今を楽しむこと”に費やされています。
使い道は自由とはいっても、この辺りの見直しは絶対条件と言えそうですね。子どもが欲しいのならばなおさらですね。
育児期にどんな支出が必要になるのかをシミュレーションして、今から「つもり貯金」を始められてはいかがでしょうか。
おむつ代が掛かったつもり、ミルク代が掛かったつもり、子どもの洋服代が掛かったつもり・・・と、月1~2万円の『つもり育児費』を家計簿に計上するのです。
こうすることで、実際に新しい家族を迎える日までには、出産・育児準備資金が用意できるはず。育児が始まったら、『つもり育児費』枠を本物の『育児費』にスライドさせると、急な支出増に慌てることもないでしょう。
マイホームの夢についても、同様にローンの返済額をシミュレーションし、今の家賃との差額で、『ローン返済のつもり貯金』を開始! 頭金作りにチャレンジしましょう。
財源は、小遣いや娯楽費を削るのが最初でしょう。食費や光熱費も、それぞれ5千~1万円ずつほど節約できないものでしょうか。
当分働く予定はないとのことですので、主婦雑誌などを参考に、“節約研究が仕事”くらいのつもりで頑張ってみられては。絶対に必要な資金を最初に確保してから月の家計を運営すると、節約どころも必然的に絞られてくるはずです。
このコラムは、熊本日日新聞(2004年4月~2005年3月)に掲載された「家計CHECK」を加筆修正したものです。
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