【2010年 第15回 苦しい家計がさらに苦しく・・・】相談コラム
佐藤 名ゝ美(サトウ ナナミ)⇒プロフィール
このコラムは、相談いただいた事例を紹介するコラムです。
相談者・家族構成
Kさん(33)専業主婦、夫(32)会社員、長男(2)
相談内容
出費がかさむ不妊治療を経て長男を授かったため、貯蓄がほとんどありません。長男は来年から幼稚園に入園するので、そうなると月謝が2万円ほどかかる見込みで、今でも苦しい家計がさらに苦しくなりそうで不安です。
私は現在第二子を妊娠中で、出産後もしばらくは働くことは難しいと思いますし、夫の収入も増える見込みはありません。
3年後に予定している車の買い替えや子どもとのレジャーのためにも、ゆくゆくはパートに出るつもりですが、それまでのやりくり法を教えて下さい。
回答
家計改善の方法は、①収入を増やす②支出を減らす③貯蓄を上手に運用する…の3つですが、①③に頼れない現状では、徹底した節約に励むほかありませんね。
まずは、費目ごとの予算を決めて、それを守ることから始めましょう。「掛かっただけ」という使い方とは明らかに違う成果が得られるはずです。
「食費3万円、水道光熱費1万円」をとりあえずの目標になさいませんか? 具体的な節約術は、主婦雑誌や節約サイトが参考になりますよ。
生命保険も見直しの余地あり。ただし、妊娠中の今はKさんの保障には触らないで。
妊娠や出産は病気ではないので、本来は入院給付金等の支払い対象とはなりませんが、帝王切開など何らかの異常が伴うと給付の対象になります。
無事に出産を終えるまで今の保障を大切にしてください。
3年後に車の買い替えをご希望ですが、返済中のローンを払い終えるのは5年後という設計ですね。その辺りのことはどのようにお考えなのでしょうか? 維持費を含めて再考の余地がありそうですよ。
また、不妊治療にかかったお金について、銀行やご実家からの借入金の返済を頑張っておいでですが、ご実家の分は返済をしばらく待っていただくようには相談できないものでしょうか。
他にも、Kさんの携帯電話が本当になくてはならないものなのか…など、考え直せる部分はありそうです。
今が一番大変なときですが、この状況が一生続く訳ではないと思いますので、「しばらくの辛抱」と自分に言い聞かせて、どうせなら明るく楽しく乗り切りましょう。
最後になりましたが、無事のご出産を心よりお祈り申し上げます。
このコラムは、熊本日日新聞(2004年4月~2005年3月)に掲載された「家計CHECK」を加筆修正したものです。
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