【2010年 第17回 退職し、夫1人の収入でやりくり・・・】相談コラム
佐藤 名ゝ美(サトウ ナナミ)⇒プロフィール
このコラムは、相談いただいた事例を紹介するコラムです。
相談者・家族構成
Sさん(48)専業主婦、夫(54)会社員、長女(18)専門学校生、長男(16)高校生、次男(10)小学生
相談内容
昨年夏に退職し、夫1人分の収入でやりくりするようになりました。自分なりに家計簿を見直してみたところ、食費と生命保険料が家計を圧迫しているようです。
食費については、「育ち盛りの子どもたちに安全な食材を・・・」と生協から無農薬野菜やコメを購入しているため、それが多少影響しているかもしれません。外食はほとんどしません。
来春は長女が就職する予定なので、そうなったら家にいくらかでも入れてもらおうと思っています。
ほかに見直すべき点などがあれば教えて下さい。
回答
食費が月に9万5千円とは、確かに一見高額に見えますね。しかし、それは「子ども達に安全な食材を」というSさん一家にとっての“使いどころ”なのですから、それほど気に病む必要は無いと思いますよ。
Sさんがお勤めを辞められた現在でも、年間収支は約150万円の黒字。住宅ローンも既に完済されていて、理想的な状態だと思います。
ちょっと心配なのは、息子さん達の教育費。
お兄さんが大学に進学されるとしても、弟さんの高校入学前に卒業となりますので、負担の重い時期が重なることは避けられそうですが、弟さんの高校入学時にお父さんがちょうど定年を迎えられるというのは不安材料ですよね。
黒字分を慎重に蓄えて、来るべき教育資金に備えたいものですね。
「娘さんが就職したら生活費を入れてもらう」という方針には大賛成です。これは、親御さんの家計にゆとりがあるとかないとかの問題ではなく、娘さんの自立に関わる問題ですよね。
生命保険については、月々の保険料だけでは判断がつきませんが、負担に思っていらっしゃるということは紛れもない事実です。思ったときが見直しどき! まずは、どんな時にいくらもらえるか、保障はいつまで続くのか、内容を詳しく知る作業から始めてみましょう。
蓄えの3,000万円については、預金だけではもったいない気がします。資金使途別(教育資金・老後資金・家のメンテナンス資金など)に分けて、10年以上使う予定のないものは投資に回されてもいいのではないでしょうか?
このコラムは、熊本日日新聞(2004年4月~2005年3月)に掲載された「家計CHECK」を加筆修正したものです。
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