生命保険料を減らしたい【2010年 第19回】

【2010年 第19回 生命保険料を減らしたい】相談コラム

佐藤 名ゝ美(サトウ ナナミ)⇒プロフィール

 

このコラムは、相談いただいた事例を紹介するコラムです。

 

 

 

相談者・家族構成

Iさん(59)パート、夫(57)会社員

相談内容

現在、毎月5万円の生命保険料を払っていますが、夫婦二人分で月4万円位に減らしたいと思っています。

子どもは既に独立しているので、入院費や葬式代程度の保障があればいい状態なのですが、どのような保険が適切でしょうか。

また先月、住宅ローンを500万円繰上げ返済しました。残り800万円もできるだけ早く返したいと思っています。

私たちくらいの年になるとローンの借り換えはできないと聞きましたが本当でしょうか?

 

 

 

 

 

回答

主な保障が今年末に更新時期を迎えるIさんご一家。

現在お持ちの保険を減額すれば、保険料は一時的に抑えられますが、その効果は限定的でしょう。健康状態に問題がないのであれば、新規加入の方向で考えられた方がよいかもしれませんね。

「生命保険は色々な保障をセットにしないと入れない」という思い込みを捨て、Iさんの方針に従って、「入院費や葬式代程度」の保障をピックアップしてみましょう。

 

まずは、入院費について。終身タイプの医療保険に新規加入する場合、入院保障日額5,000円でしたら、ご夫婦お二人で月8,000円程度から商品選択が可能です。

葬儀代については、いつまで保障が続くかによって、月々の保険料に幅が出るところ。

保障額を300万円とした場合、80歳までの保障だとお二人分で月7,000円強から、一生涯保障だとお二人分で月2万円弱からの商品選択となります。一生涯保障の方が安心だと思われるかもしれませんが、80歳までには20年以上の期間があり、保険料の差額を貯めていけば300万円以上になることも念頭に置いて検討するべきだと思います。

また、もし現在ご加入の保険を『払済保険』に変更できるようでしたら、今後は保険料を支払うことなく死亡保障を持てる可能性が大ですね。

 

このように、ちょっとした条件の違いで月々の保険料には結構大きな差が出てきます。見直しの際には、保険実務に強い独立系ファイナンシャルプランナーの支援を受けられることをお勧めします。

 

住宅ローンの借り換えについては、担保に保証人などさまざまな要素が絡んで来ますので、年齢だけで判断することができません。まずは、現在、公庫融資の窓口となっている金融機関に相談してみられてはいかがでしょうか。

退職後の生活設計も急務。年金の受給見込み額なども、そろそろ把握しておきたいところですね。

 

このコラムは、熊本日日新聞(2004年4月~2005年3月)に掲載された「家計CHECK」を加筆修正したものです。

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