【2006年 第2回】相続税、どうやって計算するの? 相続
赤坂 慎二 (アカサカ シンジ)
前回は相続財産の評価額の合計が基礎控除額を超えると相続税が発生するというというところまでやりましたが、その後どうやって相続税を計算するのか具体的に見ていきたいと思います。
計算方法
①相続財産(生命保険金、死亡退職金、3年以内の贈与財産を含む)から借入金等の債務、葬式費用を差し引いて課税価格を計算します。
財産は時価で評価しますが例えば土地については路線価をもとに、または固定資産税評価額に一定倍率をかけて計算します。(路線価、倍率は国税庁のホームページで見ることができます)
②課税価格から基礎控除額(5,000万円+1,000万円×法定相続人の数)を差し引いて課税遺産総額を計算します。
③各相続人ごとに、課税遺産総額×各相続人の法定相続分×税率 を計算して、それらを合計して相続税の総額を計算します。
④相続税の総額×各人が実際に相続した課税価格/課税価格 を計算して各相続人の納付税額を計算します。
以上のように、簡単に相続税計算の流れを見てきましたが、実際には、いろいろな特例等がありますので税金をできるだけ節約できるようにしたいものです。そこで、今回はそのような特例などで一般的なものをご紹介したいと思います。
一般的な特例
◇配偶者の税額軽減◇
配偶者が受け取った財産が法定相続分以下、または1億6千万円までなら配偶者については相続税はかかりません。遺産分割時には留意したいところです。
◇小規模宅地の評価減◇
被相続人等の事業用地または居住用地については一定面積について50%または80%評価減する特例です。きちんと適用できるかどうかチェックしておきましょう!
◇生命保険金、退職金の非課税◇
生命保険金、退職金それぞれについて非課税枠(500万円×法定相続人の数)がありますので、有効活用しましょう!その他、生命保険は納税資金や遺産分割の資金を準備するためにも有効です。
◇相続税の非課税財産◇
墓地、墓石、仏壇等は非課税ですので生前に購入するとお徳です。
この他にも、いろいろな特例や、評価方法がありますので相続税対策、申告をする場合には税理士にご相談されることをお勧めします。
【2006年08月01日00時00分】
この記事へのコメントはありません。