【2006年 第3回】人生の千秋楽、結びの一番《京都事情》より 相続
太田 潔(オオタ キヨシ)⇒ プロフィール
今年も既に上半期が過ぎ、政界や芸能界の有名人も少なからず他界されていますが、私たちが注目するのは、どのようなセレモニーをされるかの一点です。
私が学生の頃、今で言うインターンシップとして国会議員秘書をしていた際、上席秘書の方から、その人の生前の生き様が「人生の結びの一番」に表れると聞いたことがあります。
生前葬
しかし、その事を今から思うと特別な立場の方だけの話であり、庶民にとって、現在では人それぞれの価値観により多様化してきていると思います。
葬儀をセレモニーとして考え、必ずしも千秋楽まで待たずに、中日でさっさと仕上げてしまう人さえ現れています。(生前葬)
葬儀の色々
もちろん、現在でもオーソドックスなスタイルが一番多いことは言うまでもありません。
私が居住している京都市内でも、市内と言っても北部の農村地区ですが、この辺りは地主村と新興住宅街が混在していて、前者の場合は自宅で葬儀を執り行う方が多く、後者の場合は最寄りのセレモニーホールを利用する方が多いようです。
そして、特筆すべきところは、地主村では相続発生時の資産に見合う葬儀を行うことを慣例としており、私のような相続に関係するFPにしてみれば、おおよその評価ができるだけに、「あの家は、凄い!」と思ってしまうのです。
こうなると、先の政界のセレモニーと何処となくダブってくるものがありますね。
そのほか、恩師の葬儀などでは、「偲ぶ会」や「お別れの会」などを行うことが多いようです。
私の恩師の場合は、専攻が音楽でしたので、「お別れの会」に「音楽葬」で送葬しました。
宗旨や宗派
特に、京都は全国的に見ても社寺仏閣が多く、各宗派の総本山が集中しています。
もちろん、無宗派の方もいらっしゃるので、その場合は「自然葬」や「テーマ葬」で済まされることもあるようです。
それだけに、人付き合いが多いと気を遣う反面、多様な葬祭を見ることができるので、貴重な体験ができます。
とは、言っても、他人の不幸を待つ訳には行きませんが・・・。
【2006年08月08日00時00分】
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