【2006年 第1回 】相続数の増加が予感させるもの 相続
猪股 豊⇒プロフィール
全国の相続税の発生した被相続人数の推移を見ると1999年50,731人、2000年48,463人、2001年46,012人、2002年44,370人、2003年44,438人、2004年43,488人と横ばい状態となっている。
2004年は東京国税局、12,478人・大阪国税局、7,266人・名古屋国税局、6,989人・関東信越国税局、6,256人となっており、76%が4つの国税局管内で発生していることとなる。
大阪、名古屋国税局における課税価格別の人数分布を見ると同一傾向を示しており、相続財産額を見る限りは名古屋地域おける経済活性化を物語るものであろう。
2004年までは逓減傾向
相続税の発生した被相続人数と死亡者総数の割合を見てみると2004年までは逓減傾向にある。
2005年以降のバブル傾向がどの様に影響を及ぼすかは、統計データーの開示を待たなければいが、不動産の評価額の変動との関係は推測される。
死亡者数、納税者数が増加し均衡を保つこととなるであろう。また、相続税の課税制度の見直し等による変化も見逃してはならない。
死亡者数 納税者数 比率
1999年 982,031人 50,731人 5.2%
2000年 961,653人 48,463人 5.0%
2001年 970,331人 46,012人 4.7%
2002年 982,379人 44,370人 4.5%
2003年 1,014,951人 44,438人 4.4%
2004年 1,028,602人 43,448人 4.2%
単位:千人
新しい動き
どちらにしても、高齢社会に突入した現在では、相続の発生が増加することは間違いない。
この動きを受けての遺言信託が増加していること、相続人が団塊の世代となることなど、新しい動きを予感させる。
【2006年7月25日】
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