【2011年 第12回 Let’s Enjoy “旅” 『賢く楽しく“旅”しましょう。』】楽々旅々
合田 菜実子⇒ プロフィール
あっという間に12月、平成23年も終わりですね。自由気ままに“旅”について書かせていただいた“楽々旅々”もついに“最終回”となりました。振り返れば、3年間で36本、自分が経験した“旅”を振り返り、自分の“旅に対する思い”を確認しながら書いてきたような気がします。そんな私の旅行経験の中で思い出に残るのはやはり、“何らかの目的があって行った旅”です。最終回は、ただの観光旅行だけではつまらない!“テーマ旅行の魅力”についてお話します。
昔と比べると“旅のあり方”はずいぶん変わってきたように思います。
“おひとり様向けツアー”“お見合いツアー”“医療ツアー”や、東日本大震災の後は、“子供向け体験型ツアー”や“宿題応援ツアー”“復興応援のボランティアツアー”等、メディアなどの記憶に新しいですね。
また、ここ数年を振り返っても“韓流ドラマのロケ地巡りツアー”“サッカーワールドカップ観戦ツアー”“登山ツアー”などといったテーマ旅行、そして、“宇宙旅行”の一般募集も始まりましたね。ちなみに、2012年開始のツアーは約2時間の宇宙フライトと3日間の訓練がセットで、20万ドル(約1500万円)で募集中だそうですよ!
観光するだけならば、自分で企画して行けてしまうので“オリジナリティを持たせて集客を狙う”という、旅行会社の戦略もあると思いますが、交通手段が発達し移動も楽になり、インターネットやスマートフォンが普及してなんでも情報が自由に取れるようになり、そして、ご当地グルメも簡単にお取り寄せが出来るようになった現代、ただ行って名所を巡るだけでは“物足りない”と、私を含め、世の中の人々がどんどん旅に対して“欲張り”になってきているのもあるのでしょうね。
幸せな人生を送るためには“ライフプラン目標”を、お金を貯めるならば“資産目標”を持った方がいいですよ!なんて、消費者向けセミナーではよく話をしますけれど、旅行に行くときも“テーマや目標”を持っていった方が、確かに“充実した旅”が出来るように思います。
私の想い出に残っている“旅”は、やっぱり、旅行会社に居たころ、自分で企画し同行までさせていただいた“テーマ旅行”、“イタリアや中国の撮影旅行”や“オクラホマ州立大学卒業式ツアー”“ポーランドショパンコンクールツアー”等です。“お客様たちの生き生きとした笑顔”から私自身が“幸せ”を貰っていた気がします。
撮影旅行は、プロカメラマンの先生とそのお弟子さん達のグループ。ミラノの大聖堂から日が昇るシーンを撮影するためには、極寒の2月の早朝5時前から、震えながら三脚を立てて構えている皆さんの姿が印象的でした。その地で、その時間にしか撮れない写真は一生涯の中の“たからもの”となったでしょう。その時参加して下さった最年長の男性が今年亡くなられました。彼の作品が印刷された年賀状は、私にとって毎年の楽しみでしたが今年の年賀状が最後のものとなりました。
“オクラホマ州立大学卒業式ツアー”といのは、日本からの留学生達の卒業式に“保護者の方々を連れていくツアー”で、“卒業式”では、親元を離れ異国の大学で学び立派に成長して卒業するわが子を、涙を流しながら見つめている“父母の姿”がありました。アメリカの大学の卒業式はまるで、映画“愛と青春の旅立ち(角帽をポーンと投げるシーンが印象的でしたね!)”を思い出させる感動的なもので、“威風堂々”の音楽をバックに聞きながら、全く関係ない“添乗員の私”もなぜか涙してしまった記憶があります。
“ポーランドショパンコンクールツアー”は、100万円弱のツアーフィーにも関わらず多くの方が参加して下さいました。本当にショパンとピアノを愛する方々に同行させて頂いて、“音楽のもつ魅力”そして“ショパンの偉大さ”を改めて感じました。また、通常のコンサートと違った“ある種の競技”とも言える、コンクール出場者の“情熱的な演奏”が今も耳に残っています。ショパン曲の演奏に感化された私は、帰国後すぐに、参加者の1人であった“ピアノの先生”の弟子になり、約15年ぶりにレッスンを受け“ショパンの曲”を練習して翌年の発表会で弾いたんですよ。
ここ数年の私にとってのテーマ旅行は“マラソンツアー”でした。九州滞在中の3年間は、“健康づくり& マラソン” が夫婦の目標だったので、毎年ミニマラソン大会に出場しました。3年前は長崎の“天草パールラインマラソン”2年前は“桜島マラソン”。そして昨年は、“室見川しろうおマラソン”。友人家族と一緒に行って、もちろん観光も楽しみましたが、九州滞在中で行った数ある旅行の中でも“やり遂げた!”という達成感があるのもあってか、一番心に残っています。夫婦で一緒に走ったマラソンは一生涯忘れない”貴重な想い出“となりそうです。
“旅”には、新しい景色や土地を体験し、グルメや温泉を堪能したり、ストレスを発散したりといった魅力がありますが、“テーマ旅行なら”それに加えて、より自分を成長させてくれる“何か”が見つかる気がします。
最後の最後まで、好き勝手に語ってしまいましたが、改めて・・・“旅”ってすばらしいですよね!経済状況が悪くても、どんな世の中になっても、“旅を楽しみたい”という、人の気持ちは未来永劫続いていくのだろうな!と私は思います。皆さんもぜひ“価値のあるテーマ旅行”を実現して下さいね!
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