【2012年 第5回】単身赴任家庭の子育てや子供の教育
ライフプラン別コラム~単身赴任家庭の家計管理
中村 真佐子(ナカムラ マサコ)⇒プロフィール
単身赴任生活で気になるのは、子育てや子供の教育。普段片親だけだと、何かと不安なもの。夫婦の固い絆で乗り切りましょう!
単身赴任を選択する世代は子育ても難しい時期
単身赴任を選択するひとつの理由として、子供の教育問題があります。
ちょうど受験期に重なる、子供が転校を嫌がるなどが単身赴任を選択する理由となることが少なくありません。
アート引越センターの調査によると、単身赴任をしている世代で最も多いのが、40歳代~50歳代。婚姻期間が平均20年。このような属性のファミリーはちょうど15歳~18歳の子供を抱えているケースが多いと思われます。
思春期のちょうど真っ最中の時期。この時期にお父さん不在は、母親とってはかなり不安になるでしょう。
母親に父親の役目は果たせない?
どの家庭でも父親の役割、母親の役割があります。
子供の方も父親と母親では関わり方も違っているでしょう
単身赴任になった時は、常に父親不在となります。
子育てで問題に突き当たった時に、頼れる父親がいないのは、母親にとって不安です。
父親も、子育てに参加できず、母親の負担になってはいないだろうかと心配になるでしょう。
私の実感ですが、母親は母親でしかなく、父親の役割はなかなか果たせないと思います。
男の人の価値観と女の人の価値観は根本的に違うように思います。
母親は、離れていても父親の存在感は家庭で無くさないのような工夫をし、一方父親は会う回数が少ないなりに、果たせる役目があるように思います。
子どもからの進学相談は、離れていても密に
受験の時期に差し掛かると、進学の相談を子供から受けることがあるでしょう。
父親、母親それぞれにアドバイスをしたらよいと思います。
父親に相談したいが・・・帰ってきたときに相談しようでは対応が遅くなる可能性があります。
IT技術が発達し、携帯電話を子供も所有する時代です。爆発的に普及しているスマートフォンは多様なコミュニケーション手段を提供してくれます。
離れていてもコミュニケーションはいろいろな形でとれるよい時代になってきました。
普段一緒に生活をしていない父親の方が、子供の変化によく気がつくかも知れません。
夫婦間の子育てや進学に関する相談も努めて密にとるように心がけましょう。
お金の相談はタイミングを逃さない
進学に伴い、進学費用の工面も夫婦で相談しなければならない事項です。
高額な支出を伴う大事な話や手続きは、父親が帰省した時を有効に使いましょう。
金融機関で教育資金を運用している場合、父親名義のお金は、父親本人からの依頼によらなければ引き出しができないなど、本人確認が必要です。
単身赴任先で手続きができればよいのですが、母親が代わりに手続きをする場合は、委任状が必要になるなど、煩雑な作業が伴います。
帰省のタイミングを有効に使って、機会を逃さないようにするのがポイントです。
教育資金は、あらかじめ必要な時期はわかっていますので、連絡を密にとり、ぬかりのないようにしましょう。
夫婦のきずなで乗り切る
夫婦のきずなで乗り切る
母親が子育てに不安なった時、やはり頼りになるのは父親です。遠く離れていてもまめに相談をしましょう。
父親も子供の様子は気になっているはず、悪いこともいいことも包み隠さず話せるような環境にしたいものです。
そうは言っても父親に心配をかけたくないという気持ちも起こるでしょう。
問題を放置すると、取り返しがつかなくなることもあります。
ちょっとおかしいなと思うころから、連絡を密にとることが理想的です。
母親だけでは解決できないことも一度や二度あることが普通です。
夫婦のきずなを強くして、子育ての一番難しい時期を乗り越えましょう。
FP的な部分の欠けた今回のコラムですが、私自身実感として子供に関する部分が、単身赴任生活で最も重要なことと思い、連載に組み入れました。
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