【2015年 第5回 単利と複利(1) 複利の効果 】投資の基本
有田 宏 (アリタ ヒロシ)⇒ プロフィール
今回は単利と複利について説明しましょう。
単利と複利
単利とは、元本は当初から変わらず、利息は元本に利率を掛けたものになります。元本は変化が無いので、利率が変わらない限り、利息も一定です。
一方、複利とは、計算上は毎回発生する利息を元本に加えて利息を計算します。元本が毎回増えてくことになるので、利率が変わらなくとも利息は増えていきます。
式に表すと次の通りになります。
単利は一次関数ですが複利は指数関数となり、満期受取金は累積的な増え方をします。
それをグラフで表してみましょう。
横軸は年数、縦軸は元本を100とした場合の経過年ごとの受取額を表しています。複利は1年複利で計算しています。
グラフ1は金利1%とした場合ですが、金利を上げて5%とした場合はどうなるでしょう。
ご覧のように、複利の効果は期間が長いほど、また金利が高いほど大きな効果が出ます。仮に金利を100%とした場合は、いわゆるネズミ算で、毎年倍々で増えていけば30年では天文学的な数字となります。
上のグラフを見た通り、金利1%より5%での複利運用の方が劇的な効果を示しています。
しかし、注意していただきたいことは、今のような低金利の時代では毎年安定的に5%で運用するということは不可能です。5%で運用するためにはある程度のリスクを取る必要が有ります。
現実として、グラフ2のようなきれいな曲線で複利運用するということは不可能、ということになります。
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