都心は働き世代の急増で賑わい度アップ! 【2016年 第2回】

【2016年 第2回 都心は働き世代の急増で賑わい度アップ!】都心に暮らす醍醐味

 松浦 建二(マツウラ ケンジ)⇒ プロフィール

 

もしも住む場所を選べるならどこに住みたいですか?
人が住んでいる場所であればそこに何らかしらの良いポイントがあり、住んでいる人にとっては「住めば都」のはずです。
しかし、客観的にみれば、住みやすさには利便性や環境等のいろいろな要因があります。
今回のコラムでは「都心に暮らす醍醐味」と称して都心暮らしの良いポイントをお伝えしていきます。

 

 

都心に暮らす醍醐味として、前回のストレスのない移動に続き都心の人口動向と人口構成について見ていきます。

 

人口減の日本なのに都心は人口急増中!

都心には多くのオフィスや商業施設があり、大勢の人が都心へ働きに来たり買物に来たりして非常に活気があります。
そして、昨今は都心に住む人が急増しており、都心住民の日常的な消費も活発になってきています。
東京都心3区の人口推移をグラフにしてみました。


資料:総務省統計局人口推計・各区のホームページより筆者が計算

 

グラフは都心3区(東京都千代田区・中央区・港区)の平成14年以降の人口(各年10月1日現在)を平成14年10月1日の人口を基に増減率で表したものです。

日本の総人口は平成27年に1億2,711万人で、平成14年(1億2,748万人)と比べると0.29%(375,776人)減っています。平成20年までは増えていましたが21年から減少に転じています。
ところが都心3区はかなり事情が異なり、千代田区は46%増(39,928人→58,457人)、中央区は66%増(85,360人→141,750人)、港区は49%増(163,777人→243,904人)と、この13年間で大幅に増加しています。

利便性の良さや整った都市基盤が再認識されたところに割安感のあるマンションの大量供給が重なったこと等が要因と思われます。

 

 

都心は働き世代の人口がとにかく多い

急増している都心の人口には大きな特徴があります。
下のグラフは都心3区の人口を年少人口(0歳~14歳)、生産年齢人口(15歳~64歳)、老年人口(65歳~)に分けてグラフ化したものです。
比較のために日本全体や東京都、他の任意で選んだ市も載せておきました。


資料:日本全体は総務省統計局人口推計、東京都は東京都総務局人口統計、夕張市と熱海市は平成22年国勢調査、その他の区市は役所ホームページ 一部筆者が計算
※各人口の基準日は、日本全体は平成28年3月1日、東京都は平成28年1月1日、宜野湾市は平成28年3月末、萩市は平成28年2月末、夕張市・熱海市は平成22年10月1日、その他は平成28年4月1日です。

 

日本は少子高齢化社会に突入し、老年人口(65歳~)の占める割合が27.0%まで高まり、4人に1人以上が高齢者となっています。
その一方で年少人口(0~14歳)は12.6%で僅か8人に1人しかいない、まさに少子高齢化となっています。

しかし、都心3区では老年人口の割合が16.6~18.2%で全国平均より10%前後も低くなっています。
年少人口の割合は全国平均とほとんど変わらず、その分、生産年齢人口(15~64歳)の割合が全国平均より10%前後も高くなっています。
消費意欲が旺盛な働き世代や学生が増えたことでスーパーマーケットやコンビニ、飲食店等も比例して増え、一段と街の賑わいが増しています。

参考に載せた他の市も見てみると、浦安市と宜野湾市は年少人口の割合が高く、特に宜野湾市は全国平均の1.5倍近い子どもがいる非常に若い市と言えます。
夕張市・熱海市・萩市は逆に老年人口の割合が高く、実に10人に4人が高齢者となっています。
税収が期待できる働き世代や将来を担う子どもが少なく、人口の年齢構成をみただけでも将来に不安を感じてしまいます。

 

活気ある都心で刺激的な生活を実現!

急増している人口や年齢構成を見るだけでも都心の活気ある現状が伝わってきたかと思います。
都心では2020年の東京オリンピック・パラリンピックへ向けて再開発が盛んに行われていて、街の変化を肌で感じることもできます。
働き世代の人口増等によって賑わいが増している東京の中心で、都心暮らしの醍醐味でもある刺激の多い生活を送ってみては如何でしょうか。

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