【2016年 第5回 資産価値のある住まい】都心に暮らす醍醐味
松浦 建二(マツウラ ケンジ)⇒ プロフィール
もしも住む場所を選べるならどこに住みたいですか?
人が住んでいる場所であればそこに何かしらの良いポイントがあり、住んでいる人にとっては「住めば都」だと思います。
しかし、客観的にみれば、住みやすさには利便性や環境等のいろいろな要因があります。
このコラムでは「都心に暮らす醍醐味」と称して都心暮らしの良いポイントを隔月でお伝えしていきます。
都心に暮らす醍醐味として、今回は不動産の資産価値について優位性のある都心の状況をお伝えします。
都心は8割以上がマンション暮らし
都心では多くの人が戸建てではなくマンション(共同住宅)に住んでいて、その割合は、東京都港区では世帯割合で実に88.0%がマンションで、人口割合でも84.5%の人がマンションで生活しています。
お隣の中央区でも世帯割合で87.7%、人口割合で84.8%になり、非常に高い割合となっています。
マンションの場合、比較的中古市場が確立していることもあって、家族構成の変化に合わせて住み替える人や投資用目的で購入する人も少なくありません。
その為、買う時には単に価格の安さで選ぶのではなく、将来売る時に少しでも高く売れるような資産価値のある(値崩れの少ない)マンションを選ぶことも重要となります。
将来の価値はマンションそのもの(ブランド力・施工単価・築年数・管理等)の状況の他、立地や経済、金融等の状況によって決まります。
具体的な将来の価値は様々な方法で推測するしかありませんが、過去を見ることである程度はイメージすることができます。
都心のマンションが値上がりしている!
2020年に向けて東京の中心部では不動産価格が上昇しています。
どのくらい上昇しているのか確認するために、手元にあった都心3区(千代田区・中央区・港区)の14件をピックアップして2008年前後の不動産情報と、直近で確認できた不動産情報(ヤフー不動産による)を比べて、下記の表にまとめてみました。
青色部分は2016年10月時点の売り情報を、クリーム色部分は同じマンションで売りに出ていた過去の情報を載せています。
比較になるよう極力似た面積の物件を探しました。そしてこの間の価格変動を一番右の値上がり率に載せています。
<都心マンションの価格の変化>
資料:ヤフー不動産で中古マンションを検索
※表のマンションは実際に成約した価格ではなく売主の希望した売却価格なので、必ずしも市場全体の動きと一致しているとは限りません。2008年頃と比べた2016年の不動産価格のおおよその状況を確認するための参考として下さい。
表の見方ですが、例えばCマンションでは、20㎡ワンルーム2階の物件が2008年には850万円で売りに出ていました。
それが2016年には同じく20㎡ワンルームが1380万円で売りに出ていたということです。
階は1つ違いますが面積や間取りは全く同じ物件です。この8年で価格が大幅に上昇しています。
Gマンションでも、2009年に4680万円で売りに出ていたのが、2016年には1㎡違いますが同様な条件の部屋が6490万円で売りに出ています。
表に載せたのは14物件だけですが全て価格が上昇しています。
都心のマンションは経済状況等の条件が良ければ価格は上昇します。
下落することも勿論あり得ますが、経済状況等に関係なく右肩下がりで価値が目減りし続けるようなことはあまり考えられません。
もし2008年頃都心にマンションを購入していれば、2016年に購入価格よりも高く売れる可能性は十分にあるわけです。
このようなことが可能なのも、都心に暮らす醍醐味のひとつかもしれませんね。
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