【2012年 第2回】 静岡県のお受験事情 エリア別コラム – 地域:東海甲信越
松山 智彦(マツヤマ トモヒコ)⇒プロフィール
地域コラムの東海甲信越を担当します松山です。私のコラムでは静岡県を中心にご案内をいたします。今回はお受験事情をテーマにしたいと思います。といっても、「○○学校は進学率がいい」とかのお話ではありませんのであしからず。
今回は、静岡県の高校生の大学進学率と就職率、公立高校の入試方法のお話に絞りたいと思います。
○統計データより
静岡県の大学・短大進学率は、54.3%(男性54.7%、女性53.9%)と全国で第19位です。この54.3%という数字は全国平均と一致しています。また、高校卒業の就職者数は6557名(就職率20.3%)います。そのうち94.2%が静岡県内に就職しています。これは全国第3位です。因みに1位はお隣の愛知県、5位には富山県でした。東海甲信越がベスト5に3県もランクインしています。
東海甲信越の高校生は、高卒で就職する場合には、地元志向が強いのかもしれませんね。もっとも、私も高校生のときは、地元で就職するものだと思っていました。
経済面でみていきますと、消費支出に占める教育費の割合は、全国平均が5.7%に対して、静岡県は4.7%と下回っています。因みに消費者物価指数の教育を見ますと、全国が93.1に対して静岡県は91.7になります。
全国的にみて、静岡県民は教育には熱心ではないのかもしれません。いや、そうではなく、教育にお金を掛けず愛情を注いでいるのです。
○静岡県の公立高校入試
公立高校の入試方法は、各都道府県にとって事情が異なるようですが、静岡県ではどうなのかをご案内いたします。
静岡県の高校入試では、県共通の「共通枠」と各学校独自の設定できる「学校裁量枠」の二つの選抜枠があります。
共通枠では、調査書、面接、学力試験の3段階で合格者を選定します。
調査書は、中学時代の各教科の評定や課外活動などの記録を評価します。面接では集団面接、グループ討議、個人面接などから各学校が実施します。学力検査では、国語、数学、理科、社会、英語の5教科で実施します。
学校裁量枠では、調査書、面接、学力検査のほかに、各学校独自のものが加わる事もあります。
受験生は、共通枠、学校裁量枠を併せ、1校1学科を受験する事になります(これを一般選抜といいます)。
因みに複数学科がある場合には、志望順位をつけて併願する事ができます。
このほか特別選抜という方法もありますが、今回は省略します。
因みに、静岡県公立高校の偏差値ベスト3は、浜松北(普通科)、清水東(理数科)、富士(理数科)で、いずれも70超の高さです。
子供の将来を左右する重要な受験です。また殆どの子供にとって、初めて自分の進むべき道を選択する事になります。親としては、色々いいたい事もあるはずです。
でも、子供がこれから歩むべき道に親が何時までもついていく訳にはいきません。アドバイスが重要ですが、子供の考えを尊重してあげる事が重要だと思います。
静岡県民は、その辺が他県より優れているのではないか・・・静岡出身の著名人を見てみるとそんな自画自賛したくなります。その話は機会があればしてみたいと思います。
○おまけ「サッカー大国静岡の始まり」
静岡といえばサッカー。出身地別Jリーガーの数がダントツの第1位(2位は鹿児島県、3位は熊本県)ですが、その原点はどこにあるか・・・。
静岡県清水区の江尻小学校にその原点があります。この学校に赴任した教師が昭和31年にサッカー少年団を結成しました。
昭和42年には、少年サッカーリーグを全国に先駆けてスタートをさせました。
夕刻に三島市内や沼津市内の小中学校のそばを通ると、こうこうとしたライトの中、ボールを追いかける少年をよく見かけます。この中にきっと未来の日本代表選手がいると、思わず「頑張れよ」と応援したくなります。
因みに、この写真は少年サッカー発祥の碑(清水区の魚町稲荷神社)しずおです。
碑の概要は、概要はこちら⇒http://www.pref.shizuoka.jp/j-no1/nihonn_syounenn_soccer.html (静岡県公式ホームページ内)
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