【2016年 第2回 配当利回りと配当性向(実践編)】イメージ図で理解すると投資指標って簡単!
伊藤 美恵(イトウ ミエ)⇒ プロフィール
今年の4月にジュニアNISAが始まります。
投資に対する興味がまた高まりそうですね。
皆様も投資に取り組む前に、勉強をしたいと思って参加した株式セミナーにて、講師のお話が理解出来ないと感じたことはありませんか?
その原因のひとつが、実は投資指標なのです。
投資指標が理解出来るだけで、難しいと感じるハードルは、ずっと低くなります。
今月は、配当利回りと配当性向(実践編)を取り上げてみたいと思います。
配当利回りと配当性向は、配当関係の投資指標です。
今月も株式会社オリエンタルランド(4661)を参考例に取り上げてご説明致します。
配当利回りの求め方
配当利回りとは、配当金により何パーセントの利回りになるかを示す指標であり、配当利回りが高いほど株価は割安とされているのでしたね。
今回もサービス業である(株)オリエンタルランド(4661)の配当利回りを見てみたいと思います。
ディズニーリゾートなどを経営する(株)オリエンタルランドの配当利回りの指数はどうなっているのでしょう。
(オリエンタルランドの詳しい業務内容については、2015年10月のマイアドコラムをご覧ください。)
今回は、皆様が比較的に情報を取得しやすいYahoo!ファイナンスのHPより、数値等を引用させて頂きました。
今回も配当利回りがどんなイメージになっているのか、皆様に想像しやすいように、図と計算式をご紹介します。
まず、Yahoo!ファイナンスに①株価終値・②1株あたり配当金(予想)・③配当利回り(会社予想)が公開されていますので、イメージ図に当てはめてみましょう。
配当利回り(%)は、②1株あたり配当金(予想)35円を、①1株価終値7,852円で割った後、パーセント(%)表示にするために100を掛けて計算します。
これを計算すると、③配当利回り(会社予想)0.45%とはじき出されるのです。
②1株あたり配当金(予想)35円÷①株価終値7,852円×100≒配当利回り(会社予想)0.45%
配当利回りは、高いほど株価は割安とされます。
Yahoo!ファイナンスに表示される配当利回りは、株価が毎日変動するため、配当利回りも毎日変動します。
一般的に人気がある企業の場合、一日の売買高も多くなります。
売買高が多いということは、その企業の株式を欲しい人が多いと言うことを指しますので、株価も上昇に繋がります。
つまり、欲しい人が多い企業の株式は株価も上昇しますので、配当利回りも低いものです。
なお、上場している株式の平均配当利回りは、日本経済新聞社のHPでも確認することができますので、平均と比べて割高であるのか割安であるのかも、参考にしてみましょう。
配当性向の求め方
配当性向とは、当期純利益のうち、株主に対する配当金にいくら回されているかを示す指標でしたね。
引き続き、サービス業である(株)オリエンタルランド(4661)の配当性向を見てみたいと思います。
まず①1株当たり配当金(予想)・②1株当たり当期純利益(予想)がそれぞれ、Yahoo!ファイナンスに記載されておりますので、イメージ図に当てはめてみましょう。
配当性向(%)は、①1株あたり配当金(予想)35円を、②1株当たり当期純利益(予想)216.21円で割った後、%表示にするために100を掛けて計算します。
これを計算すると、配当性向(%)16.18%とはじき出されるのです。
①1株当たり配当金(予想)35円÷②1株当たり当期純利益(予想)216.21円≒配当性向16.18%
つまり、利益の約16%を配当金に充てているという意味です。
残りの約84%は、今後の設備投資など再投資に備えて、内部留保していることを指します。
配当性向で、無理に利益を配当金として払い出していないかどうか確認して、投資しても良い企業なのかどうか、確認してみましょう。
利益よりも多く配当金を支払っている場合、前期分の利益までにも手をつけているということになりますので、注意が必要です。
まとめ
イメージ図で、実際の企業を事例にして配当利回りと配当性向の出し方を試してみましたが、いかがでしたか?意外と簡単だと思えませんか?
どんどん、様々な企業の配当利回りや配当性向をご覧になり、慣れてみてくださいね。
次回は、自己資本利益率(ROE)と総資産利益率(ROA)(基礎編)についてお話致します。
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