墓石も脱ブランド時代?【2006年 第3回】

【2006年 第3回】墓石も脱ブランド時代?  相続

上津原 章(ウエツハラ アキラ)⇒ プロフィール

お墓は先祖を敬う気持ちの現れであり、私たちが人生の旅を終えた後に収まる場所でもあります。
お墓をお持ちでない方は、「自分にもしものことがあったら、お墓はどうしよう。」と考えたことはありませんか。
場所をどこにするか、どんなお墓にするかなどと悩みは尽きません。
もちろん、お金のことも気になります。
最近は「マンション墓地」といった選択肢もあります。
とはいえ、マイホームよりも長い付き合いになるお墓だからこそ、立派なものにしたいのが本音かもしれませんね。

お墓の価格は墓石の産地次第

特に気になるのは、どんなお墓にするかです。
必要なお金は、どの産地の墓石を使うかで決まってきます。
瀬戸内海沿岸は、お墓に適した良質な石の産地でもあります。
山口県の「徳山みかげ」、愛媛県の「大島石」、香川県の「庵治(あじ)石」が良く知られています。
いずれの石も高級品で、例えば徳山みかげの場合、山口県内のとある霊園に見本で置いてあった高さ150cm程度の小さな墓石でも120万円ぐらいしていました。

多くの方が、「墓石は国産のみかげ石でなければ。」と思っておられるでしょう。
ところが、最近はちょっと事情が違うようです。地元の石材店に話を聞いてみると、
「地元の徳山みかげもいいですが、外国産の石も悪くないですよ。」といわれました。
実際、石材店に行くと、インド産や中国産の墓石があります。
100万円でおつりがくる程度の値段で立てることもできます。
また、外国産といっても、見た目は国産のものと変わりません。
品質もほとんど差がないと聞きます。
墓石を手ごろな値段で手に入れたい方にはいい時代になりましたね。

先祖を敬う気持ちの大小はお墓にかけた金額によって決まるのではなく、その後のお墓参りや手入れにどれだけ心を砕いたかではないでしょうか。
となると、墓石を無理のない予算に収め、永代使用料が多少高くなってもお墓参りのしやすい場所に立てるのもひとつの考え方ですね。
高価な墓石で墓を立てるよりも、普段から先祖を敬う気持ちのほうが大事だと、あなたは思いませんか。

【06年8月8日】

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