家賃収入に興味がありますが、元手があまりありません 【2010年 第8回】

【 2010年 第8回 家賃収入に興味がありますが、元手があまりありません 】相談コラム

恩田 雅之プロフィール

 

 

 

 

 

 

 

 

相談内容

  • 相談者 Aさん(45歳)
  • 相談内容

 将来の年金に対して不安があります。毎月安定した収入を得る方法として家賃収入に興味があります。まだ、子供に教育費が掛るため、まとまった資金を用意することができません。なにかいい方法がありますか。

 

(家族構成)

・Aさん(45歳) 妻(43歳) 長男(16歳 高校1年) 長女(14歳 中学2年)  

(資産)

・普通預金        300万円

・定期預金         800万円       

 

・定期預金から200万円程度、家賃収入を得る元手として考えています。

 

  • 回答

 家賃収入を得る方法として、

1.アパート経営やワンルームマンション経営のように実物の不動産を取得して行う方法。

2.リート(不動産投資信託)を利用した間接的に不動産を所有する方法。

の2つがあります。

 

1.の方法をとる場合、目的の不動産を買うために元手の200万円を頭金とし、残りの金額はローンを組んで用意することになります。

投資用不動産向けのローンとして、アパートローンや投資用セカンドハウスローンなどがあります。

 

月々のローンの支払いは、毎月の家賃収入から支払うことになりますので、

「家賃収入-管理費用-ローン=正味の収入」になります。

 

ローンは毎月確実に発生しますが、家賃収入は、満室時と空室時で変動しますので、空室時を考えてローン支払い分の資金を用意しておくことが必要になります。

 

2.の方法を取る場合、直接上場しているリートを購入する方法とリートで運用する投資信託を購入する2つの方法があります。

 

リートの場合、リートそれぞれに得意な分野があり、家賃収入を得る物件がマンションなどの居住用の物件だけでなく、オフィス・ビルやショッピング・センター、倉庫など、リートによって得意なセクターが異なります。

個人では購入できないような大規模な物件の家賃収入を、リートから配当というかたちで受取ることになります。配当は年2回、リート決算後に支払われます。

 

リートで運用する投資信託の場合は、海外の不動産への分散投資、いろいろなセクターへの分散投資が可能です。商品によっては、毎月1万円から購入できるものもあります。

また、毎月決算を行い分配金を出す商品もあります。

 

リートの場合は将来の家賃の伸びを期待して対してリートの価格が決まります。

今後、もし景気の悪化が予想された場合にはリートの価格が下がることもあります。

 

実物の不動産投資ですと、取得した物件の時価を日々意識することは無いかと思います。リートの場合、日々リート市場で取り引きされていますので、毎日の時価を計算することができます。

 

ですから、投資した資金の一部、例えば値上がり分を換金したりすることも可能です。

これは、現物の不動産を取得した方法ではできない、リートの特色になります。

 

最後に、実物の不動産の家賃収入(空室時以外)は毎月安定していますが、リートの配当や投資信託の分配金は運用によって変動することがあります。

 

以上、自己資金とローンを元手にして実物の不動産を取得することで、直接的に家賃収入を得る方法と、自己資金の範囲内で個別のリートやリートで運用する投資信託を購入して間接的に家賃収入を得る方法についての説明をさせていただきました。

 

2つの方法のメリット・デメリットを参考して、Aさんに適した運用方法を検討してみてください。

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